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よみもの~中等部編
10 ~canon

ピアノの鍵を返して自分のお部屋に戻って、
お待ちかねのケーキタイム

「かのんちゃん、ありがとうございます」

はずえクンは、ケーキをお皿にのせて、私に差し出す

「僕の曲弾いてくれて、ありがとうございます」

「いえいえ、おいしいケーキのお礼です」

そう言うと、はずえクンはくすっと笑ってこういうの

「だって、僕はかのんちゃんが大好きだから
 よろこんでもらいたいんです」

「私もはずえクンのこと、大好きですよ?
 あ...ケーキがなくても、ね?」

「やだなぁ...なんだかケーキが目当てみたいだ」

ちょっとだけ拗ねるはずえクン

「あれ?そう聞こえちゃったかなぁ...」

「もう!かのんちゃんっ!!」

さっきのイジワルのおかえしっ
だけど本当は。。。とっても感謝してるの

はずえクンがいなければ、私、ココロが折れていた
ううん。。。もう。。。とっくに折れてた
だけど、はずえクンが支えてくれたから、私は今ここにいるの
折れても、ここにいることができた

ありがとう

ありがとう、はずえクン

こんな私の事、好きって言ってくれて。。。ありがとう

私も、はずえクンの事が大好き、ですよ?

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