よみもの~中等部編
2 ~kaoru
学校では、昨日の俺の行動について、いろいろと憶測が飛び交っていた
昼休みに桃城が、選抜の練習の事だけどな、と、俺を呼び出す
だが、そんなコトを話したい訳じゃないだろう?
周りに対してのポーズ、だ
俺は適当に相づちをうち、教室を離れた
「カノンちゃん、また、辛くなりそうだな?」
また、面白可笑しく、事実を自分達の都合のいいようにねじ曲げ、
笑い者にし、勝手に嫉妬して、中傷するんだろう
「そうだな...でも、もうヘマはしねぇよ」
「お前...」
「少しは成長したか?」
減らず口を叩いてみせると、
桃城は、目玉が落ちるんじゃないかというくらい、目を見開いた
「言いたいヤツには言わせておけばいい
でももう...アイツを一人で泣かせたりはしない」
「お前ら、何があった?」
「テメェが言ったんだろうが?本気ぶつけろって」
俺は笑ってみせる
そうさ、お前が言ったんだ
だけど、俺達は壊れなかった
なぜなら
もう、俺も、かのんも。。。壊れていたんだ
壊れて、どうしていいかわからなくなっていた
だけど
壊れてもお互いを欲していた
それだけが真実だった
壊れたのなら、また築けばいい
俺は、俺達はそうしていけるんだ、って、気付いた
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