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よみもの~中等部編
16 ~canon

病院に着くと、すぐに痛み止めの点滴を打たれた
一番楽な体勢をとらされて、痛み止めが効いてきた頃、
お母さんも病院に到着した

「奏音ちゃん、ちょっと病院に来るの早いよね?」
そう冗談を言いながら、マッキー先生が苦笑いでご登場。。。
「ちょっと、手術、はやくしてもらいたくなっちゃって」
私も、皮肉で返す、けど、なんだかバカすぎる
「学校サボりたかっただけじゃないの?」
お母さんも。。。ヒドい

「ま、ね...手術はしなきゃいけないけど
 こういうカタチで来られちゃうとねー
 僕にだってココロの準備っていうのが必要なわけ、うん
 まずは検査、ね...ハイ、それじゃ、問診で〜す」
あうあう。。。
私もよく『口が減らない』って言われるけど、
お母さんやマッキー先生と比べたら、まだまだ、だね

「朝食は?」
「普通に...ごはんとお味噌汁、卵と...」
「わー、結構しっかり食べてるね?何時頃」
「6時半くらい」
「ン...」
と、先生は時間をみて指折り数えて、うんうん、と言ってる

「体調は?」
「足が痛いです」
「ははっ、それはよくわかってるんだけどぉ
 風邪もひいてないし、内科的には問題ないね?
 最後の生理は?」
「え?」
「うん」

そういえば。。。

「えっと...」
「言いにくい?」
「いえ...あの...あれ?」

最後の生理って。。。いつだっけ?
夏休み...?あれれれ?

ぶつぶつ言う私に、マッキー先生は訝しげな声で尋ねた

「まさか妊娠してないよね?」

頭の回路が繋がりませんでした。。。

「なにそれぇっ!?」

なっ。。。なななななっんっ。。。てコトいうのっ!?

「お母さんいたら、言いにくいかな?」

真面目な顔で問う先生とは反対に、私はマヌケ顔

「はぁあぁ?」

「カレシ、いるよね?」


「なにもないですっ!!清いおつきあいですっ!!!」


私が潔く宣言すると、マッキー先生は笑い出した

「わっ、イマドキ珍しっ」
「珍しいっ、って...お母さんもナントカ言ってよっ」

お母さんに加勢を求めたけど。。。

「お母さんが知ってるのは、ちゅうまでだけど?」
「もうっ!!!」

。。。えぇ、私がおマヌケでした。。。

「じゃ、ないね?念のため検査」
「別にやましい事なんて何もないし、
 したってかまわないけど、検査代の無駄ですよっ」
「ハイハイ...」

口を思いっきり尖らせてる不機嫌な私
そしていつものご機嫌なマッキー先生

絶対からかってるっ
おもしろがってるっ
むきーーーーーーっ

その後はさくさくと、書類にサインをさせられて、早速検査

結果、見事に。。。膝のお皿はズレてて、靭帯、千切れてました
というか、ひきちぎれてるんだって。。。よくわからないけど
痛かったでしょう〜って、先生が笑う
痛いってもんじゃありませんでしたっ


手術は明日になるんだって。。。
そんな放っておいて大丈夫なの?

痛みは点滴でどうにかなってるし、
先生が大丈夫っていうんだから、大丈夫なんだよね?

一応手術の内容を聞いても、いまいちピンと来ない

この靭帯をもってきて〜
ここに〜
こ〜んなかんじで〜
つなげま〜す

えらく緊張感のないマッキー先生
でも私は、当事者のくせに、もっと緊張感がない

ま、ま、ちょっといろいろやんなきゃいけないけど、
僕、結構この手術はこなしてるから〜
心配せず眠っとけば大丈夫〜

いや。。。そう言う問題ですか?


とりあえず今日は、病院の薄いガウンを着せられて
がっちがちに足を固められて、
あっちとこっちに管をつけられて。。。

今度は意識がある分、情けなさが100倍なんですけど。。。

とりあえず、昼過ぎまでは、オブザベーションルームへいる事になって
何にもする事ないし、痛み止めのせいか、フワフワと眠くなってしまった。。。

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あきゅろす。
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