よみもの~中等部編 14 ~canon 海堂君は私を抱いて、ゆっくりと保健室へ向かう 私に負担がかからないよう、気をつけてくれてる でも 段々と足は重くなってきて、それに伴って、痛みも増してきた 実は足がちぎれてるんじゃないかって、怖いくらい痛む 「痛むのか?」 耳元でささやく 痛みとその優しい声とに、もう涙が我慢できなかった 「もう少し、我慢してくれるか?ダメか?」 もう海堂君が我慢できないんだったらいいよ? ホラ、みんな何か言ってるよ? また、イヤなウワサがながれるよ? ここで降ろして? そう言葉にしたいのに、大丈夫と、またクチからでてくるのは『嘘』 「ちゃんとつかまっとけ...俺の制服にハナミズつけんじゃねぇぞ」 フンって小さく笑う海堂君 「そんなコトしない...」 顔が見えなくても、ちょっと意地悪げで自信満々な顔がすぐに想像できる いつもの海堂君だぁ。。。 私の一番好きな、海堂君。。。 ごめんね。。。 迷惑ばっかりかけて。。。 ごめんなさい。。。 [*前へ][次へ#] [戻る] |