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よみもの~中等部編
8 ~canon

関東地区のコンクールも終わった
規模も小さく、めぼしい奏者がいなかった事もあり、1位入賞できた
それでも、やっぱり一番はうれしい
もちろん、優先輩も高校生部門で、2位と大健闘
もう一人高校3年の谷岡先輩は、今回のコンクールはパス
九州のコンクールには、高校生部門ではなく、一般部門で出場されるそうだ
そして、秋は受験。。。
コンクールに時間を割いてる暇はない、ってことなんだろう
それにしても、先輩のモーツアルトは底抜けに明るくて、聴いてて楽しくなる
基礎がしっかりしてるからだろう、音の一個一個がキラキラしてる
私もあんな風に弾けたらなぁ。。。


その頃には『ウワサ』はもう、ウワサではなくなっていた
みんな表面的には、やさしくて、普通に接してくれる
だけど、私は知ってる。。。何ていわれてるか、くらいは。。。

でも、どうしようもないじゃない

海堂君が気遣ってくれるのが、とてもうれしい
そして
苦しい。。。
大丈夫、気にしてないから、と、
そう恐怖を笑顔で隠す
それが私にできる事
海堂君に心配をかけたくないから

地区大会、都大会。。。
これからまだ、関東大会そして、その先も
海堂君はみんなを引っ張っていかなきゃいけない

  つまらない事で煩わせたくない

そして私は。。。
コンクールに集中すればいいだけの事
気にする余裕が無くなるくらいに

でも

ホントは、もう無理だ、って、そう言って
全部放り出して、泣きついて。。。

そんなコトしたら、一発で嫌われちゃうね
あ。。。そっか、それもいいかもしれない
そうすれば、少なくとも、周りは何も言わなくなるもの。。。

あぁ、またこんなコト考えてる。。。

そんなの無理
だって、そうすれば、何もかも、壊れて。。。

そして

どうなっちゃうんだろう

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あきゅろす。
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