[携帯モード] [URL送信]

よみもの~中等部編
1 ~canon

4月に入って、クラス分けのお知らせが届いた

私は、3年1組
海堂君は、3年10組

お母さん達は、残念ね、と、口を揃えて言う
私は、しょうがないよ、12クラスもあればね、と
苦笑いしてみせる

でも
私の本音は
海堂君と離れる事ができて、ホッとしている

海堂君の前で、無理に笑う必要もない
人目を気にして、なんでもないと
そう
何でもないフリをしなくてもいい
一緒にいなければ
誰も何も言わないもの


あの日、拒まれた腕

あの虚しさはまだ、心に残ったまま


私が一番やってはいけない事だと
知っていたのに

やさしい海堂君に甘えた

そして...

拒まれ、改めて気付かされた


  求めちゃいけない って


でも

あなたがいれば、眼で追ってしまうから
海堂君が視界に入れば、期待してしまう
また、求めてもらえるんじゃないかって
また、求めてもいいんじゃないか、って


だから



海堂君と離れて


ホッとしてるの。。。

[次へ#]

1/36ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!