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よみもの~中等部編
8 ~kaoru

部室で弁当をつつきながら、
春休みに入って直ぐに組まれた、いくつかの練習試合のオーダーを決める

「立海か...あそこもウチと同じで、切原以外は『それなり』ってウワサだぜ?」
ウワサ、か。。。
確かに、不確かな事だから、ささやかれるのかもしれねぇな、と、
口の端が歪むのをおぼえた
「その点、やっぱり、氷帝はちがうな...分母が大きい分、チカラのあるヤツもいる」
「不動峰も、前シーズンは橘さん以外は全員二年だったしな...
 油断できねぇな?」
「おぅ...」
それにしても、桃城もデータ集めるの、うまくなったじゃねぇか

「とりあえず...レギュラー中心に組めばいいか...?」
「モンダイは」
「ダブルス...」
「だよな」
もともと、青学はダブルスを専門に組ませていなかった
大石先輩と菊丸先輩はともかく、
いつもD2の組み合わせがかわって、一貫性がなかった
今季シングルスは、俺、桃城、そして越前でほぼ決まりだろう
だが、ダブルスは。。。

今回のランキング戦で決まったレギュラーは、俺達の他は吉村、伏見、林
そして、新2年の加藤、水野。。。
しかしこの二人は、まだ安定してない
ランキング戦の組み合わせ如何によっては、レギュラー落ちする可能性も高い
逆に、今回レギュラーになれなかった荒井と池田も、
俺や越前のいるグループでなければ、レギュラーになっていた可能性もある
だとすると。。。
今回の練習試合は、俺と桃城は後ろに控えて、
準レギュラーの力を試した方がいいのかもしれない
そんなことを桃城に伝えると、ヤツも同じ事を考えていたようだった
「とりあえず、新3年を中心で、いいんじゃねぇか?
 あと、カチローと、カツオ」
「ダブルスは、試しに荒井と加藤、池田と水野...組ませてみるか?」
「今日の練習からで、いいな?」
「おぅ」

「それにしても...」
ガツガツと、焼きそばパンを頬張りながら、桃城が顔を上げた
「何だよ」
ズズっ、と、牛乳を飲み、もう一度口を開く
「お前の弁当、ホンット、いつ見ても豪華だよな?」
「は?」
「弁当!」
あ。。。そうか。。。今日の弁当は、おばさんが作ってくれたんだった
改めて、弁当のナカミを見る
そして、おかずを詰めたのはかのん
ははっ。。。ゆでたまごに目と耳がついてる、これ、ウサギだ

「あぁ、今日のは特別だからな...」

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