よみもの~中等部編
2 ~canon
私は、泣きながら眠ってしまったらしい
夜中にふと目が覚めると、ちゃんとベッドに横になっていた
部屋のライトも、エアコンも消されて、
ベッド脇の小さなテーブルランプだけがぼんやりと光を発していた
広げっぱなしだった宿題や筆記用具は、キレイに揃えられてテーブルに置いてあった
私と一緒に泣いた海堂君
なぜ泣いていたのか、私にはわからない
なぐさめてくれるでもなく
諭してくれるわけでもなく
ましてや
私を責める事もない
言葉なく
ただ、私を抱きしめたまま、泣いていた
海堂君...ごめんね
朝起きたら、ちゃんと笑うから
もう、泣かないから...
だから、海堂君も泣かないで...
でも、今はいいよね?
誰もみてない
今のうちに...泣いておこう
止まらない涙に
そう、自分に言い訳をする
ダメな私
つまらない...私
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