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よみもの~中等部編
13 ~canon

ふふ。。。
ショパンのソナタ。。。
先生から頂いた課題は最終楽章
大分ミスが減った。。。キラキラで力強くて。。。緊張感がいい
あは、気持ちいい〜!
でも、本当は一楽章の方がスキ。。。
すごくショパンらしい、感傷的で、不安定で。。。ほろっとする
あぁん、もう、指。。。動けっ
もう一回。。。もう一回。。。タラララ、タラララ。。。ん、こんなカンジ?
うん、うん、ステキ♪
タ〜ンタァラ、タラララ。。。ら、らら、らん、らら。。。
ら、らァらたららら。。。
この部分特に好きかも〜
よしよし。。。こんな感じで。。。
ラストぉ〜〜〜  ダンっダンっダンっ ダ〜んっ じゃ〜ぁんっ!!
うにゃ〜〜っ♪♪
うん、ステキすてきっ

「お前、ホントすげぇな?今弾いてたの、新しい曲か?」
その言葉と同時に、ふわ、と、なにかに覆われたような気がした
「うわぁ〜、びっくりしたぁ」
振り向くと、海堂君は笑って楽譜を覗き込み、パラパラとページをめくる
「のど乾いてねぇか?それとも、ハラ減ったか?何か食うか?」
あれ?今?あれれ?
「2時間近くお前ブッ通しで弾いてんだぞ?」
「え?そう??あ、まだ帰って来てないの?」
「うん」
「シーツ...」
「もう乾いた」
「は?」
「乾燥機にぶち込んで、大方乾かして、アイロンかけた」
「はぁ?」
も。。。もしかして、この人って。。。家事できる?
「どうした?」
「あの、海堂君って...意外...」
「はぁ?」
「家事...するの...」
何言ってんだ?って顔
「洗濯やアイロンくらい、おまえだってするだろ?」
そりゃ。。。するけど、えぇ!?
「もしかして、制服とかも自分で...アイロン?」
「当たり前だろ?」
あ。。。当たり前なの?それでいいの?中学男子だよ??

「...ったっ...」
立ち上がろうとして、ズキっと、痛んだ
「痛むのか?」
「...う...ん...」
でも、それよりも気になる事がある
「ね...私、歩き方、ヘンじゃない?」
「なんで?」
「なんか...なんか...まだなんか、はさまってる...みたい...」
顔があつくなる
海堂君の顔をこっそりのぞくと、真っ赤になった海堂君がそこにいた
「へん?」
「あ...歩いてみろよ」
なんでこんなアホな会話してるの、私達?
「あぁあぁあぁぁあとでヘンだったら教えてっ」
やっぱり。。。バレるのはイヤ、かも。。。
前言撤回、このことはまだ当分、二人の秘密にさせておいてください。。。
「どうした?」
いつも通りの海堂君の優しい顔
「なんでもなーい」
「何だ?」
「うん...好きだなぁって...」
海堂君のこと
「何が?」
「イロイロ」
海堂君全部、好きだなぁって
「俺も、好きだぞ?さっきの曲、結構いいな?」
「うん」
そういうトボケたこと言う、海堂君も好きだなぁって、思うよ

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