[携帯モード] [URL送信]

よみもの~中等部編
12~kaoru

かのんが走って逃げていってすぐに、ピアノの音が聴こえだした
単調な音階を繰り返し繰り返し。。。
スゴい集中力だ、もう30分近く、音が全く途切れない

乾燥機の中でシーツが回っている。。。
どうだろう?だいぶ乾いたかな。。。
シーツの乾き具合を確かめると、もう少し、乾燥機で乾かした方がよさそうに思えた
もうしばらくしてから、アイロンをかけよう
それで完全に乾かしてから、片付けておけばいい。。。

そういえば。。。昼飯。。。食べかけだった。。。
アイツ、ハラ減ってねぇかな?

二階に上がり、テレビの前のコーヒーテーブルを見ると、
食べかけだったサンドイッチは、一つの皿にまとめられて、
もう一枚の皿で、フタをするように裏返しに重ねられていた
お茶の入っていたカップがない所をみると、キッチンにもって降りたんだろう
俺はサンドイッチをひとつ齧り、残りは下に持って降りる事にした

その頃には、かのんは例の新しい曲の練習をはじめていた
正月に聴いた時と違うな、と思う
なんだか安心して聴ける感じだ

俺はキッチンにそっと入り、サンドイッチをダイニングテーブルに置き、
冷蔵庫からオレンジジュースをとりだした
ピアノを弾いているかのんの邪魔はしたくないが。。。
水分はとったほうがいいよな
キリの良さそうな所で、声をかけてみようか。。。
俺は、コップ二つにオレンジジュースを注ぎ、そのタイミングを待った
。。。が
あまりの集中力に、どこで声を掛けていいのかわからない
まあいい。。。先にシーツを片付けてしまおう
俺はジュースのコップを、リビングのコーヒーテーブルへ置き、部屋を離れた

[*前へ][次へ#]

22/36ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!