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よみもの~中等部編
6 ~kaoru

制服のリボンをする、と、ほどくかのん
顔が白く見える
緊張してるのか?それとも、恐怖を感じているのだろうか
まだ。。。今なら、やめられる。。。
俺はシャツのボタン外す手をとめて、かのんを抱き寄せた
「無理してねぇか?」
ふるふると腕の中で震えている
「本当に後悔しないか?」
何も言わないかのんの唇に指をあてると
顔をあげて、俺に唇を寄せる

ブラウスのボタンを外す手は、まるで自分の手ではないようだ
焦る気持ちと、戸惑う気持ちがないまぜになり
本当にいいのか?と、自分自身に疑問をなげつける、何度も
ブラウスを脱がし、小さな胸を覆う下着のホックをはずしたところで
かのんは俺の胸にぴったりと身体をよせた
これでは、下着がはずせない
やっぱり怖いのだろうか?
「やめるか?」
かのんはその呼びかけにも、ふるふると頭をふるだけだ
その必死さが愛おしくてたまらない
それだけでいい、ここでやめたっていい
心の半分はそう言ってる、だけど残りの半分は欲してやまない
ぎゅっと俺の肩にしがみつくかのん
受け止める俺
二人の心臓が同じ早さで拍を打つ

「制服...シワになる...」
そういうと、かのんはふっと力を緩めた
もう洗濯するだけのシャツ、シワになったってかまわないのに
俺だけじゃない、コイツも必死なんだ、と笑みが漏れる
俺は制服のシャツを脱ぎ、改めて、かのんの身体をみる
色白だとはおもっていたが、普段、人目にさらされないその部分は
ぼんやりと光を放っているんじゃないかと、そう思うほどに明るい肌色だ
かのんに触れる俺の陽に焼けた手が、ひどくくすんで見える
「お前、白いな」
この白い肌に触れることを許されたのか、俺は?
白く細い鎖骨から手を滑らせ、下着を抜き取った

背は高い方だろう
こうやって抱きしめると、俺の肩へ頭を預けるのにちょうどいい背丈
身体は俺の腕の中にすっぽりと収まる
やせている、というよりも、細いという印象
この細くて、柔らかい身体のどこに、あの力強いピアノを弾く力があるのかと、不思議に感じる

俺の腕の中で、かすかに震えている身体

「本当に...いいのか?」

その問いかけにも、ぐいと頭を押し付けるだけ
俺を、信じてくれるのか?
受け入れて。。。くれるのか?


お前の優しさが伝わってくる


もう、やめられない
やめられるはずがないじゃないか。。。

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