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よみもの~中等部編
9 ~canon

一緒に。。。
一緒に頑張っていければいいと、
そうやって、今迄頑張ってきた

それだけでよかった

それなのに。。。欲が出る。。。


ずっとそんな事を考えて涙が止まらない私を抱きしめ、優しく背中をさすってくれる
「イヤだけじゃわかんねぇだろ? 俺の事がイヤなのか?」

そうじゃない。。。
気持ちに歯止めが利かなくなりそう。。。
それが怖い

「じゃあ、何が嫌なんだよ?」

あなたが、私の気持ちに応えてくれなくてもいいと思ってた
私が、あなたのを好きなだけでいいと。。。

それは
あなたのためじゃない
私が
自分が
傷つきたくないから

惨めになりたくないの。。。


「少しずつでいいから、話してくれないか?」
「だって...私...海堂君...」
「うん」

「海堂君の事好き...だから...でも...」
「うん」
ぎゅっと抱いてくれる
「でも、私...
 海堂君...ぅっ...ふ...ぅっ...」

海堂君が私を好きじゃなくなっても
私が
好きだという気持ちを
ゆるゆると
あきらめていけば。。。いい。。。
だから、海堂君を好きなだけでいい
そう思ってた
でも。。。もうムリ。。。

「だって...だってしょうがない...」
「何がしょうがないんだ?」
「海堂君...が、他の人...好きに...」
「お前、バカだろ?
 俺がどんだけお前を好きかわかんねぇのか?」
「ちがっ...」

海堂君が他の人を好きになる時がきたら
海堂君が。。。
私を好きじゃなくなる時がきたら

その時は、一人で立っていられるように

「なぁ、お前何がそんなに不安なんだよ? また嫌がらせされてんのか?」

強くなりたかった

「だって...だって...海堂君、人気...ある」
「それで俺が他のヤツを好きになるなんて、何で考えんだよ?」
「海堂君と釣り合ってないって
 それでも、海堂君と一緒にいたい、からっ...
 知らないフリして
 なんでもないっ、って
 私、海堂君のこと、騙してる
 だって、本当は
 私本当はすごくイヤな性格なの
 チョコレートだってそうよ
 本当は他の人から貰ったものなんて、捨ててやりたいくらいなのよっ
 でも、いい人ぶって、彼女達の気持ちがわかるって
 そんなの、どうだっていいのよ
 私、私はっ」


『ソノトキ』が
もう、来てしまったのかもしれない。。。


「だって、私
 私、海堂君の一番でいたいのに...私...ムリよ...もう...」


ずっと一緒にいて欲しいって言いたいのに

海堂君に言えない

私には、言う資格がない

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