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よみもの~中等部編
7 ~canon

不二先輩達は、今日の戦績を披露し合う
やっぱりチョコレートを沢山貰えるって、人気があるのって、うれしいんだ。。。
でも、本当に二人とも人気があって当たり前だもん
別に悪い事じゃない

そのうちに、不二先輩が、由香ちゃんの超激辛柿の種チョコのコトや、
私のチョコレートをスゴく期待してくれてるってきいて、
ちょっとうれしくなった
あれ?海堂君の顔
『どんなチョコ渡したんだよ?』って、言いたそうね?

不二先輩が私のチョコを気に入ってくれたみたい
それは素直にうれしい
憧れの人がよろこんでくれるのを目の当たりにするのは
ほんとうにうれしい

でも

不二先輩達は、他の包みも開けて
いろんな種類のチョコレートを、楽しそうに、美味しそうに食べる

その姿をみながら、
ああ、そっか、誰から貰ったものでも、おいしければいいんだ
そんな風に思う
なんか、いじけて、荒んでる私

そうよ、誰だっていい

海堂君は人気がある
海堂君は私じゃなくてもいい
海堂君が他の人を選ぶのはしょうがない
でも
そんなのイヤ
私は海堂君じゃないきゃイヤなの


「あれ、そろそろ下校時間だね、早い所片付けて、帰ろうか?」
「うわっ、ホント!もうこんな時間〜?」

times up…

やっぱり、ズルい事はできないんだなぁ。。。
かみさまはちゃんとみてる


私は一緒に食べようと思ってたチョコを包み直し、バッグにしまった
私のズルい計画なんて、成功しない方がいい。。。
「海堂君も、ホラ〜、荷物しっかり持って!
 早くでないと、警備の人がやってきて『こんな所で食べるな〜』って怒るよ?」
早く片付けて帰ろう。。。海堂君の前で泣き出さないうちに
「じゃ、カノンちゃん、ばいばいね〜、あ、薫ちゃんもっ」
「奏音ちゃん、チョコレート、期待以上だったよ、ありがとう」
「お気に召していただいて、よかったです」
「じゃ、海堂、またね?」
「...っス」

はずえクンと海堂君のお父さんのチョコレートも保冷剤の入ったバッグに綺麗にしまう
ずれてる椅子を元通りに並べて。。。
早く。。。早く。。。

「海堂君、帰ろう?」

「待てよ!
 俺、まだお前のチョコレート、食ってねぇっ!!」


神様お願いです

今だけ

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あきゅろす。
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