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よみもの~中等部編
いよいよメインイベント、気合だ!

テニスコートのまわりには、沢山のオンナノコ達のグループが、
それぞれ、お目当ての部員にアプローチをかけようと、試みている
しかし私達は、なかなかそこに入っていく勇気もなく、
結局、少し離れた水飲み場から、遠目に眺めるだけ

それにしても、こりゃぁ、今日は練習にならないね。。。
うわぁ。。。オンナノコ達に囲まれた海堂君の顔っ!怒ってる怒ってる
そりゃ、部長たるもの、この乱れた。。。って、まあいいじゃん、今日だけよ
おっ!桃城君もモテてんじゃんっ
さぁて、不二先輩は。。。っと。。。

「あれ?奏音ちゃんと由香ちゃんだっけ?」

後ろからかけられた声に、私もカノンも総毛立った
「..........」
「!!!!!」
か。。。カノンっ!気をしっかり!!私もだけどっ!!!!
「ふっ...ふっ、不二センパっ...!」
私とカノンがハモる
噛んだトコロもハモるって、すごくない?私達っ
「お目当ての人、みつかった?」
「あの、これっ!!」
。。。と、私は不二先輩に自分の持っていたチョコを押し付け。。。
考えた
あれ?なんかデジャヴ。。。去年もこんな会話しなかったっけ??
でも、今年は走って逃げなかった
すご〜い!私、進歩してんじゃんっ♪♪
「ありがとう...コレは...」
「はいっ!あのっ、柿の種チョコですっ
 超激辛にしたのでっ、不二先輩お好きかと思ってっ!!」
すごいすごい私!おハナシもしてるっ!!!!!
「へぇ〜...それは楽しみだな、ふふ
 ところで、奏音ちゃんは?」
「はあ...あの、不二先輩に...です」
「ありがとう、今年のチョコも期待していいのかな?」
あ、なんかそのセリフずるい。。。
「はぁ...食べてみてのお楽しみ、ということで...」
「うん、楽しみにしてるね
 アレ...モモが睨んでるし...ふふ、由香ちゃん、モモにはあげなくていいの?」
「えっ!?」
ふっ。。。。ふふふふふふっ不二先輩っ!?
なっ、なにをっ!?!?
パニック寸前の私に、極上の微笑みを投げかけ、不二先輩はコートへと戻っていかれたのでした

「カノン...」
「ん?」
「..........」
「...」
「やったね!!!」「やったねっ!!!!」
今年もバレンタイン作戦は、大成功!!
去年に比べたら、大大大大×1000000成功!!!
二人できゃぁ〜っと、抱き合いましたとさ、めでたし、めでた。。。くない
桃城君が、じぃ。。。っと、コッチをみ、て。。。睨んで、る

私は、半分だけ握った手を耳元にかざして、合図を送った
わかってくれるかな?
桃城君は、指でとんとん、と、耳をつつく

「カノン、これからどうするの?」
「え?あ...うん...もうちょっと学校にいる...」
うっすらと笑って、俯く
わかった、アッチの部活が終わるまで待ってんだね?
「私、一緒にいてもいいかな?」
「え?いいけど...私、第一音楽室か視聴覚教室で、譜読みするよ?」
「うん、いいのいいの」
だって、私も、おんなじ、部活が終わるまで待ってるんだから

私はケイタイをとりだして、メールを打った

To;部活終わったら、電話してください。

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あきゅろす。
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