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よみもの~中等部編
やっぱ『なにかしら』あるもんだ

「ゴメン、由香ちゃん
 私、今日のレッスン、やっぱり変わってもらえなくて...」
ものすごーく申し訳なさそうに、俯いてるカノン
「え!?それって一緒に渡しにいけないってこと!?」
「ああ、ちがう、ちがうっ
 いつもは優先輩が先にレッスンするんだけど、
 なんかクラスの用事みたいで私のレッスンが先になったの」
「なんだっ、びっくりした...
 じゃ、レッスンが早く終わるってことでしょ?
 私、カノンの事待ってるから、レッスン終わってから、チョコ渡しに行こ?」
「いいの?」
「あったりまえじゃんっ」

特別にカノンのレッスンの見学をさせてもらえるコトになった
やっぱり、コンクールで金賞を獲るだけはある、すごく上手い
いつものカノンからは、想像もつかないよ、この姿は。。。

実は。。。はじめてなんだよね、こんなに間近で観るのって
そりゃあ、カノンの家で、遊びでピアノを弾いてる姿はみたことあるし
文化祭で、弾いたのも聴いたコトある
けどこうやって『ピアノの勉強をしているカノン』をみるのははじめて
すごい集中力
それに、顔つきも違う。。。
普段みることのない表情のオンパレード。。。
その中でも、時々見せる、悔しそうな顔が印象的

ねぇ、カノン。。。
アンタ、ホントに自分の事わかってないでしょ?

確かにね、海堂君ってスゴいよ?
だから、アンタがつり合ってないとかって、引け目を感じちゃうのかもしれないけど
でもね、アンタもスゴい
一つの事に、こんなに真剣になれるなんて。。。本当にスゴいよ

カノンのピアノを聴きながら、ぼんやぁ〜りと考えていた

そうかぁ。。。だから。。。なのかな
そのスゴいテニス部のレギュラーの人たちから、アンタがかわいがられてるのは。。。
やってる事は違っても、こういう姿に惹かれるのかもしれないね

きっと海堂君も。。。

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