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よみもの~中等部編
ピンチ!ちょっとどうするのよ!?

そして、がっくりと肩を落としながら家路に着く私
そこで重要な事を思い出した


   どうやって渡すのよ!?


そうだった、もう不二先輩は引退してしまっていて、
部活のときに渡す、なんていう必殺技は使えない
かといって、3年の教室まで持っていくのも。。。アレだし
呼び出しかけるなんて、もってのほか
うぉ〜〜〜〜〜
どうする!?どうするワタシっ!?


休み明け、先に登校していたカノンに駆け寄った
「カノン!!私、重大な事に気付いちゃったんだけどっ!!!」
「うわぁ、びっくしりたっ」
「チョコ、どうやって渡すっ!?」
「どうって...部活...あっ!?!?」
お、めずらしい、カノンが自分で気付いた
。。。なんて、感心してる場合か!しっかりしろ、私っ!
「どうしよう、由香ちゃぁ〜ん」
情けない声出さないでよぉ、泣きたいのはコッチだって一緒なのっ
「と...とりあえず、リサーチよ
 世の乙女達の動向を探るのよ」
カノンは、うん、と拳を握り、いつになく真剣な顔
「どうやって!?」
「.....うん、どうしよう?」

もちろん、私達のリサーチなんて何の役にも立たない
だって、世の乙女達も同じ状況なんだもんっ!!

だけど、バレンタイン2日前になって、朗報が飛び込んだ
「カノン!吉報よ!!」
「なにっ!?」
「不二先輩達、バレンタインの日、部活、多分出てくるって!!」
「うわっ!何で?なんでっ!?」
「世の中の乙女達の為に、テニスコート周辺に元レギュラーがちらちら現れる予定らしいよ?」
「え!どう言う事!?」
「何!?」
「西森サン、それホントなのっ!?」
。。。あ、この教室にも、私達と同じような境遇の乙女達がたくさんいた。。。

私は情報元を知られないよう、細心の注意を払いながら、コトの詳細を話す
引退した3年生も、たまにコートへ出て、慣らし程度に打っているらしく
バレンタインの日にも、同じように部活に出てくるらしい
どうやら、菊丸先輩と不二先輩の3年6組コンビが言い出しっぺで...

「...ということで、その方が、オンナノコ達もチョコ渡しやすいだろうからって、
 部活に顔出す、って言ってるらしいよ?」
ふぉ〜〜〜おぉおぉぉぉっ、と、乙女達から溜め息が漏れる
よかった〜
不二先輩、マジ天使〜
とか、って、乙女達がほんわかする

そいういうことで、バレンタインデーは勝ったも同然
今年はなかなか幸先がいいじゃないのっ♪

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