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よみもの~中等部編
6 ~canon

海堂君に包まれている私
とても暖かくて。。。気持ちいい。。。
ぼーっとして。。。眠気がきてる

「なあ...」

海堂君の低い声。。。頭の奥で響くみたい。。。

「もし俺が...その...無理矢理...っていうか...
 あぁ...キレちまったら...」

え。。。と?なんて。。。?ムリヤリ?なに?キレるって??

「そんときは、俺の事、殴っていい...から...」

。。。えぇ。。。!?

なんか、目が覚めちゃった。。。んですケド。。。
「...海堂君が、そんなコト、するの?」
「お...俺だって、男だ...そんなん、わかるかよ...」
口を尖らせて、ぷいっと他所をむいて。。。テレてるし
「そ...っか...そうだ、男の子だよね...」
「今更、なんだよ?」
ん?テレてるっていうよりも、ふて腐れてる?
「改めて言われると...
 なんか...なんていうの?なんだろ?
 海堂君は大丈夫、みたいな、妙に安心しちゃってたから...」
「お前なぁ...男に向かって...それ、ぜんぜん褒め言葉になってない」
「え...別に褒めてないけど...ごめん、重いね?」
身体を浮かそうとした時、急に海堂君の腕に力が入った
。。。んーーー。。。これはどう解釈したらいいんでしょうか。。。
「あのぉ...海堂君...今、殴っていい所?」
「う、えっ、ちがっ...だって、あったかいし...って...」
んーーーー。。。確かにあったかい、ケド
「重くない?」
「重くない...から」
結構普通。。。キレてないみたいだし。。。
あったかいから、もうちょっと甘えてよう。。。かな?
海堂君は毛布で丁寧に身体をくるんでくれる
隙間が出来ないように、ピタとくっついてみる
「うん、ホントにあったかいよねぇ...海堂君、体温高い」
う〜んっ、あったか〜ぁい
日頃からあんまり厚着しない人だし、やっぱり代謝が高いからなのかな?
いいなぁ。。。

まさに『ぬくぬく』と、幸せに浸ってると
いきなり肩をつかまれ、引き剥がされた
「俺の事、殴れっ!!」
へ?
「まだキレてないみたいだけど?」
「いいから殴れ」
何だか必死な海堂君。。。どうしちゃったんだろ?
その必死な顔のままぎゅっと力を込めて目を瞑る
うん。。。ちょっと、気がひけるけど。。。

「う...」

えっ!?えぇっ!?!?
海堂君は小さくうめいて、身体を前屈みに倒す
うそっ!?
私そんな力入れたつもりないのに。。。
やっ、ど、どうしよっ
「ご...ごめんっ、痛かった?ごめん、ごめんね?」
「う...いい...助かった...」
助かったって。。。それはよかった。。。じゃなくて、えぇ?
「言っただろ、俺だってオトコだぞ...煽んなよ
 やめられなくなっちまったら、どうすんだよ...」
「だから、殴ったらいいんでしょ?」
自分で言ったクセにぃ。。。と、ちょっとだけ恨めしく思ってしまう
「お前...わざと、煽ってんな?」
「そんな事してないよ?煽るってなに?」
「だっ、だから、さっきみたいに、抱きついてきたり、とか」
まったく、自分の事は棚に上げてぇ
「海堂君が先じゃん」
「俺は、自分でわかってやってるからいいんだよ」
わかってるって、なんだろ?
私。。。煽るって。。。煽る。。。ん?

「それにしたって、普通は、平手で顔、だろ?」
「それは張り手、海堂君『殴れ』って言ったもん
 それに、顔に殴った跡がのこっちゃったら...それこそ、みっともないよ?」
そういうと、海堂君は眉をしかめて、じぃっと私をみる
その顔になんだか『お前が悪い』って責められてるようで。。。
「ごめんね?」
海堂君は、ふっと表情が崩れ、優しい顔になった
「なあ、さっきみたいにしても、いいか?」
よかった、私の大好きな顔だぁ。。。

「映画、さっきのとこまで、戻すね?」
「おぅ」
「海堂君」
「うん?」
「あったかいねぇ」
「あったかいな」
「海堂君」
「ん?」
「あけましておめでとうございます」
「うん、おめでとう」
「今年も...」
いっぱい、海堂君の事を好きでいられますように
「おぅ」
「よろしくおねがいします」「よろしくおねがいします」

今年も、たくさん勇気をください
そして
この暖かさを一緒に感じていてください

私にとって、今この瞬間が、一番幸せだって
その気持ちが伝わるといいのに。。。

******
途中経過報告

もうちょっと続きます。。。
ちょっと。。。HP削られてしまって、あたふたあたふたっ
03.Oct.12

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