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よみもの~中等部編
なにイジケてやがんだか

俺は海堂を探す
トレーニングルームか。。。人気のない所
もしかしたら、ルームランナーのトコロで、走ってるかもしれないと、
エントランスへ行ってみる

あ、いた。。。エントランスの隅
ちょっと見た目にはわかりづらい植木のカゲに座り込んでいる
「ここにいたのか...」
海堂はゆっくりと顔を上げ、俺を見るが、何も言わない
俺は海堂の横に座り込み、尋ねた
「怒ってんのか?」
「別に...ただ...
 ただ、ああいうハナシについていけねぇだけだ...」
「ふぅん...」
確かに、怒っている風でもない。。。
その時、ケイタイがふいに震えた

To;やほっ!元気でがんばってる?
   さっき、カノンからメール着たんだけど、すっごくうれしそうだった!!
   何でだと思う?
   あの!!海堂君が、カノンに電話したんだって!!!

 Re; 今、その海堂といる

   Re;ホント?今なにしてんの?

     Re;座ってハナシしてる
        そろそろ消灯時間だから、またな?
        ユカちゃんも睡眠不足は美容の大敵だぜ?


「お前...否定しねぇんだな?」
「あぁ?」
「カノンちゃんの事...否定、しねぇんだ、もう...」


       Re;そっか、海堂君と喧嘩しないでよ〜

         Re;喧嘩する体力も残ってねぇヨ じゃあな、おやすみ

           Re;おやすみ、明日も頑張れ!


「ハッキリさせろって言ってたのはオメェだろうが?」
いつもなら噛み付くように言葉を投げるくせに、
なんだよその落ち着いた口調は。。。
「オメェ、変わったな?」
海堂はまじまじと俺の顔を見る
「はーーーーーっ、チクショー
 悔しいよなぁ、オメェに先越されるなんてよ?」
この海堂がこんだけ変わるってどうだよ?
フツーじゃねぇだろ?
やっぱ何かあったとしかおもえねぇんだけど
「バァカ、何もねぇよ」
「マジでか?」
「何もねぇ」
。。。って、ぜんぜん慌ててねぇトコみると。。。マジかよ?
「まさか...ヤリ方シラねぇ...ってこたぁ、ねぇよな?」
「バッ...バカにすんなっ
 それくらい...知ってる
 けど...そんな...コト、ありえねぇ...」
そう言ったっきり、海堂は目線を落とし、じぃっと何かを考え込んでいるようだった

なんか悩んでるか?それとも妄想中か?性少年。。。じゃなくて、青少年?

「なぁ〜に想像してやがんだよ?」
自分の鼻の下が伸びるのがわかる
そうだよな、俺達ゃ性少年、妄想の一つや二つ。。。
「なあ...」
「なんだよ?」
「いや...いい、やっぱいい...」
いきなり今度は、慌てモードか?
「気になんだろ?何だよ、ハッキリしねぇヤツだな」
「...やっぱ...して欲しいものなのか?」
「はぁ?」
なんつぅ悩みを抱えているのだよ、性少年?
「だから...言わせんな...」
歯を食いしばって、やっとそれだけ吐き捨てるように言う海堂。。。
「どうかな?」
だけど。。。
海堂は本気でカノンちゃんの事を好きだからこそ、
いい加減なことできねぇ、って性分なんだよな。。。
「俺はお前らがどうなのかわかんねぇし
 女の子の気持ちなんて正直わかんねぇから、
 もし俺だったら、という前提で話す...から、笑うなよ?」
「笑わねぇよ...」
「俺だったら...そりゃ興味あるけど
 でも、ヤッてみたい、というのと、実際ヤるんじゃ違う、と思う
 だから、なんとなくそんな雰囲気になったときに、考える...と思う
 相手がある事だしな...
 それに...なんか、恥ずかしくねぇ?」
アレすんのが恥ずかしいってよりも、
お前とこんな事、真剣に話してる自分がなんか恥ずかしいんだよ、バァカ
。。。え?何だよ、その顔。。。
なんかその顔って、驚いてんのか?
表情を読もうにも、マジ、感情の乏しい顔のせいで、お前の考えてる事が読めねぇ。。。

「俺、なんかそういうの想像できねぇ」

海堂の口から出てきた言葉は、俺の思考から遥かにズレた代物だった
「想像できねぇ?なんで? 
 普通は想像するもんじゃねぇのか?」
人、それを『妄想』と言う。。。
「そ...そうか?でも俺...」
ホラホラ、な?
いけねっ、俺までお前らのあらぬ姿を想像してしまったじゃないか。。。
あ、やべっ。。。反応してるし。。。
もぞっと足を動かして、どうにか押さえる俺
「な?想像できたか?」
「...いや、できねぇ...」
ちょっ、まてっ。。。他人の俺が想像できるモンが、なんで当事者に想像できないっ!?
「お前、大丈夫か?」
「大丈夫って...え...ヘンか?」
オイオイ頼むぜ海堂〜〜〜っ。。。

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