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よみもの~中等部編
3 同じ日の放課後

放課後、レッスン待ちのカノンと、
例によって購買で買ったプリンを食べながらプチミーティング中

「カノン〜〜〜〜、
 アンタ、なんでそんなにテニス部の人っていうか、レギュラーと繋がりあるの?」
「いやぁ...よくわかんない」
にへにへしながら、うれしそ〜にプリンを食べるこのコのどこに、
あの!青学VIPの中でも、一等輝く星々テニス部レギュラー陣を惑わすだけの、魅力があると?
どうみてもない、絶対ない、どこにも見つからない
見つけろって方が、無理なハナシだ
そりゃあまあ、カノン、いいヤツだし、私は大好きだけどぉ。。。
それにしたって、大して目立つ存在でもないし、
ましてや、自分からアピールするような性格の持ち主でもない
というか、そんなノーミソ持ち合わせてない、うん、断言できる
どう考えたっておかしいでしょ、コレっ
「わかんない〜、じゃないよ?
 不二先輩とか菊丸先輩からも、アンタ『ちゃん付け』で呼ばれてるし
 さっきの桃城君だって、そうじゃない?
 そりゃアンタ、いじめられても文句言えないわ」
カノンの肩が、ビクッと緊張した
。。。しまった。。。コレは禁句
去年、カノンはいわれなき中傷をうけ、ひどく傷ついた
たぶん。。。当事者以外では、私が一番、この事についてはよく知っている
「由香ちゃんヒドい〜
 由香ちゃんだってさっき、桃城君に『由香ちゃん』ってよばれてたじゃん?
 それに、不二先輩だってそうでしょ?」
強がり。。。だ、ごめん、カノン。。。言い過ぎだったね
「それはそれ、その場のノリってのがあるでしょっ
 ま、イジメってのは冗談だとしてもさ
 アンタがテニス部の人たちと仲がいいってのは、事実でしょ」
にへにへ顔が、プリンから逸れて、私の顔をまじまじと見る
そして、うぅ〜ん。。。と、真剣に悩んでいる。。。みたい
「仲がいい...かな?
 全然っ親しいわけじゃないけどなぁ...
 まあ、不二先輩はたぶん優先輩つながりだと思うけどねぇ
 それだって、由香ちゃんがどう思ってるかわかんないけど、
 個人的にお知り合いってレベルでもないよ?」
それは見ててわかる。。。
けど、それにしちゃ、なにかと不二先輩が絡んでくるのはどうしてなんだろう?
私としちゃ、うれしいけど
「じゃぁ、桃城君は?」
「うぅん...と、海堂君つながり?
 でも、お話ししたのは今日で3回目くらいだよ?」
「3回程度で、親友か!?」
「いや、親友じゃないでしょ?」
私は呆れた
3回程度で『あの桃城武』に、ここまで気に入られるってどう言う事?
「アンタ、やっぱりいじめられても文句言えない
 そのボケ加減、どうにかしないと、ホントに友達なくすよ」
でも、私はずっとカノンのこと、好きでいられる自信はあるけどね
「うぅ、私、由香ちゃんに捨てられたら生きていけない〜〜〜」
「笑いながら言うなっ」

そして、しばらくするとカノンは、レッスンに行くね、と、ふわふわしながら教室を出て行った

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