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よみもの~中等部編
17 ~side canon

今日はまだムリ
でもね、コレだけは言わせて?

「あのね...」
あ、心配そうな顔、向けてる
「正直に言うね」
そんな顔されると、意地悪したくなるんですけど
「青学テニス部レギュラー...だから」
「え?ああ、うん...」
ほら、とまどってる
「レギュラーだから好きなのっ」
あ、顔がぴくっとなった、もう一押し
「不二先輩が!!」
「はあ〜っ!?」
そのリアクション、期待通り!
「一番好きなの、不二先輩♪」
目がこれ以上開かないってくらい、まんまるになってるよ
「青学テニス部レギュラーで、一番好きなのは、不二先輩っ
 海堂君は...3番目くらいかな?あ、ちがう、4番目〜っ」
本当に、本当に、レギュラーだから好きってわけじゃないよ
海堂君だから、好きなんだよ、特別なんだよ、って
そう言いたかっただけ
今一番、私の正直な気持ち、伝わったかな?
ちょっと、意地の悪い伝え方だったけど、ね?
これくらいの捻りがあっても、いいでしょう?
「フンっ、悪かったな、4番目で」
悪態、というよりも、言葉に乗っかっただけ
だって、海堂君、笑ってるもん


だから。。。
いつもそうだから
私、海堂君の事、わかってた気になってた
言わなきゃ伝わらない事、あるってわかるよ
でも、まだ、全部をコトバにするのは難しい
だけど
今日は無理だけど
いつか、ちゃんと言葉で伝えられるように
そうなるように。。。

*****
次頁、あとがきです

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あきゅろす。
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