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よみもの~中等部編
15 ~side canon

お気に入りのパン屋さんまで、ぶらぶらと歩く
海堂君は腕を上げたりひねったり、肩のストレッチ
私は軋む身体をさすりながら。。。どこのおばあさん?
それでも、楽しい
一緒にいる事が、うれしい

焼きたてのパンは、いいにおいがして食欲をそそるよね
二人で選んだパンは、どれも、シンプルなものだけど
ジャムやクリームチーズとよく合うよね
ジュースは、やっぱり絞りたての、オレンジジュースでしょう、ね?
テラス席で向かい合わせに座って、朝ご飯
前から思ってたけど、海堂君って、食べ方がきれいだよね
はずえクンも。。。
私も見習わなくちゃ、ねぇ。。。
いろんな事をおしゃべりした、昨日の事、家族の事、映画の事。。。
他愛ないおしゃべり
いつものように、私が海堂君の50倍はしゃべってる
楽しくて、うれしくて、おしゃべりが止まらないよ

それでも、8時前になると、お客さんも増えて来て
長居をするのが難しくなってきた
「みんなのパンも買ってくるね」
自分ばっかり食べてちゃ、あとでお母さんに何言われるか。。。
それに、はずえクンにもここのパン、食べさせてあげたいし
「ねえ、はずえクンには甘いのがいいかな?
 お父さん達は、あれだけ呑んだ後だもん、あまり味がないのがいいよね?」
一方的にしゃべる私、そして、相づちを打つ海堂君
そのやさしい顔が、私を安心させてくれる

「ね、帰り道は、少し遠回りをしようか?」
まっすぐ帰るのがもったいない気がして、そんな提案をしてみた
海堂君は、フッと笑うだけ

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あきゅろす。
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