[携帯モード] [URL送信]

よみもの~中等部編
14 ~side canon

かたん、と音がしたような気がして、ちょっとだけ意識が戻って来た
あれ、身体が痛い
あ、そうかぁ。。。床の上で寝ちゃったんだ。。。
寝不足で猛烈に頭が重い
よっこらせ、と、やっとのことで起き上がってみると
海堂君が寝ていたはずのベッドはカラになっていた
シーツやお布団は、きれいに整えてある
。。。トイレ、かな?
しばらく座っていると、残りの意識も回復しつつあるのがわかる
でも、身体はすっごくだるいんだけど。。。

頭ははっきりしてきたものの、身体がそれについてこない
指一本動かすのもおっくうだ
かちゃり、と部屋のドアが開くと当時に、ミントの香りがした
「おはよう」

「ごめん、俺、ベッドとっちまって...お前...」
身体をひねると、あっちこっちが軋む
「私の勝ち、海堂君、先に寝ちゃったよ?」
イテテテテ。。。
「6時...か、早起きだねぇ、海堂君」
もうとっくにシャワー済ませてるんだ、早起きは三文の得ってヤツかな?
さて、私もしゃきっとしてくるか。。。
「私もシャワー浴びてくる、あ、ドライヤーそこの使って...
 海堂君、ちょっとアッチ向いてて」
クローゼットの中身はみせたくないぞ
海堂君は、わけがわからない、という顔をするけど、素直に指示に従う
その間に、下着とお洋服を。。。と
「はい、もういいよ、ドライヤー使っていいからね」

シャワーをすませて、部屋へ戻ると
海堂君は、ぼーっとテレビを眺めていた
ドレッサーの前に座り、基礎化粧品でお肌の手入れをしたり、髪の毛を乾かす
時折、鏡に映る海堂君と目があって、何だか恥ずかしい

「ね、はずえクン、何時頃起きるかな?」
「葉末は...そうだな、起こさなければ、9時過ぎまで寝てるヤツだから...」
「そう!
 朝ご飯、食べにいこうか?」
「あ?」
「近所にね、焼きたてパン、食べられる所あるよ?
 どうせ、お母さん達も当分起きてこないと思うし、朝の散歩、ね?」
「散歩...か...うん、いいな」
「でしょ?」
朝から散歩、か。。。
いつもの私なら、寝てる方がマシ、なんておもってしまうんだろうな
今日は特別、そんな気持ちがフットワークを軽くしてるのかな?

[*前へ][次へ#]

17/24ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!