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恋する動詞で111題!
囁く

「すっすーろさーーんっ!」
俺は宍戸先輩を見つけ、駆け寄る。
…隣には、弥香先輩。

「二人とも、どうしたんですか?」
珍しいですね、この組み合わせ。

俺がそういえば二人は笑った。
「?」


「あのね、忍足君とがっ君が!」

……弥香先輩がいうには、忍足先輩と向日先輩に、
『お前ら二人でいてミソ?』と言われたらしい。

「そしたら二人の言うとおり10分以内に来たから、可笑しくって。」


遠くでは二人が賭けをしていたようで、
向日先輩が忍足先輩にたかっている声がした。

「けどよ、」
宍戸先輩が呟く。

「……坂築が一人でいてもすぐ来るよな。」

『………』
宍戸先輩はそれだけ言うとじゃ、と言って去って行った。



「…………先輩、」
「ん?なに〜?」
弥香先輩は呑気な声で聞き返す。


そんな先輩にぐいと近づき、

「俺、……弥香先輩の元にならいつでも駆け寄りますから。」


囁く



そう、耳元で囁いた。

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