登場人物
ミウの場合(前) -本編-
オレが4才のときに‘ミウ’っていう女の子がトカイの街からオレたちの島にやって来たんだ。
その子は体がよわいから、リョウヨウのためにこっちにひっこししてきたんだっておかあさんが行ってたけど…
…リョウヨウって一体なんだろう?
ミウのお家はオレんちからちょっとだけかかるんだけど、子供がお家の近くにいないからってオレの家にアイサツに来たの。
ミウのおかあさんとまだ赤ちゃんだった妹と3人そろって。
初めて会ったときのミウはなんだかとても怯えていた気がする。
オレもミウのおかおを見たときにはとてもドキドキしてたんだよな…
でもオレがちゃんと
「こんにちは!!」
ってアイサツしても、だまったまんま自分のおかあさんの後ろにかくれちゃったんだよ。
ミウのおかあさんはまだキンチョウしてるから声が出ないんだってあやまってたけど…
3人が帰ったあと、ムシされたことをおかあさんにモンク言ったら、
「あんたの声が大きすぎるからミウちゃん怖がってたのよ。」
ってオレのことを言われちゃった。
何だよ、おかあさんのバカ!!
最初はそのことでちょっとおこってたけど、
オレの住んでる島は子供が少ないし、新しい子がやってきたんだって思うとすごくうれしかったんだ。
「あしたは島にあそびに行かないでミウのお家にあそびに行きたい」
っておかあさんに言ったら笑いながら
「いいわよ。」
って言ってくれた。そんな笑わなくても…
帰ってきたおとうさんにそのことを言ったらおとうさんも少しだけ笑ってたなぁ。
んもう、何がおかしいのさ!!
おかあさんが、
「いつも島に行くような早い時間に行っちゃダメよ。」
って言うから、その日は島に行くよりもおそい時間におきてミウのお家に行ったんだ。
ドアをノックしてあそびに来たんだってミウのおかあさんに行ったらすごくよろこんでて、ミウを呼びに行ってくれた。
ちょっとだけ、すごく待たされてたけど、やっぱりミウは出てきてくれなかった。
-続きます-
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