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眠り姫



長い濡れ縁を歩いて、白龍達が居る居間へと向かう。


「皆さん、彼女が目を覚ましましたよ」


そう言って中へと導かれる。


中に入ると、淡いピンク色の長い髪の女の子が走り寄ってきた。


「懐かしい-!!
ワンピースだねっ??
しかも、フリル付きぃぃい!!」


その場所でジタバタと嬉しそうに暴れた。


私の後ろで、弁慶とヒノエが然り気無く背中を支えてるのがわかる。


「望美、とりあえずこの姫君を座らせてあげようぜ」


ヒノエがそう言えば、望美と呼ばれた女の子がはっとして、自分の位置へと戻っていく。


どうぞ…っと弁慶が手を差し出す。


どうも…っと呟いてその手に自分の手を置き、私の座る場所へと支えてくれた。


回りの視線が痛い。


見過ぎ見過ぎ…!!
そう想って下を向く。


「姫…顔を御挙げなさい…」


楊貴がそう言って私の頬に手を添える。


そして、肩にふわっと何かが被さる感触に振り返った。


ヒノエが肩に掛けていたそれを、私の肩へと被せたのだ。

「女性がそんなに露出するのは良くないぜっ」


優しそうな笑顔を作り、そう言ってくる。


小さく彼に、「ありがと…」っと呟いた。


暫くの沈黙が流れる。


そして、いつまでもなくなる事のない視線…。


はぁ〜っと小さく溜め息をつく。


「姫…妾が人の子等へ言葉をつむぐか??」


楊貴がそう言って白龍を睨む。

普通に、睨み過ぎだよ、陽貴。
白龍…怯えてるし…。


「良いよ…自分の口で話す」


そう言って楊貴を制す。


「ってか、神子は手を挙げてくれる?」


そう言うと、淡いピンクの髪の少女と黒っぽい茶色の女が手を挙げた。


それを見て、さっき触られなくて良かったと安堵する。


何から話そうかなぁ…??
とりあえずいちから話すか…。


そう想って口を開く。


「長いけど、お茶でも啜りながら聞いてよ。

とりあえず、私の名前は神崎 兎琉。

この世界には、まぁ-ちょっとあって飛ばされたの。

んで、元の世界に帰るにはこの世界の四神の加護を受けてる奴等の力が必要なんだ。」


そう言うと、いまいち飲み込めていないのか、全員が瞳を大きく見開く。


「姫…我等を呼びなされ…。
言の葉でわからぬなら…姿(それ)を見せてやりなさい」


私の後ろに居る楊貴の言葉に、私以外が驚きに瞳を見開いた。











09/10/24 編集

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