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それからというもの、朱雷とはよく話した。ゲーセンやファミレスに行ったり、ショップを見て回ったりして″仲間″だと認識できるようになってきた。
そんなおれに感化されたのか、元鴇代のメンバーも少しずつだが遠雷に馴染み始めた。 遠雷の方から歩み寄ってくれている光景もたびたび目にする。チーム内で、ひたすら穏やかな空気が流れるようになるのにそう時間はかからなかった。
「あ、なあ、朱雷さん、何処にいるか知ってるか?」
顔見知りを見つけ、朱雷の現在地を訪ねる。けれど、向こうから返されるのはノーの返事。既に何人か訪ね歩いているが、その全てが空振りに終わっている。
「そうか、ありがとな。…………まじ何処居んだぁ? 今日は来てねぇのか?」
そう言うと、若干怪訝な顔をして理由を訪ねるそいつ。足元に転がっていた空き缶を軽く蹴って、答える。
「昨日、朱雷さんとアクセの店行ったんだけど、金足りなくてなぁ。そしたら朱雷さんが奢るとか言いやがるし。あっちはいいって言うけど、やっぱ返さないといけねぇって思って、な。で、探してるわけだ。でも今日来てねぇなら帰っかな。明日また探すわ。じゃな」
そいつに手を振り、別れる。コンクリートの角を曲がったところで、何処からか怒鳴り声がした。急いでそちらへ走っていくと、そこには遠雷の奴ら。
「あ! こんな所に居たんすか、朱雷さん―――」
その中には見覚えのあるワインレッドの頭髪。誰かをリンチしているようだが、いったい何があったのだろうか。朱雷は滅多なことではリンチはしない。突発的な暴力は頻発するんだがな。
「その人誰ですか? いったいあんた何したん―――――…………は?」
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