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人にとっての差違はあるか



「姉ちゃん!ゲームしよう!!」




「よし受けてたとう、格闘ゲームなら負ける気はしないね。」






ゼロ距離人間観察





「は、待ってやっぱなし!なしっつってんでしょうがああぁ!!」


「アハハっ、意外とエネルギッシュだねお姉さん。」


 てっきりもっとおとなしい人かと思ってたなんて言う金髪童顔ボーイは無視。
その手を離せ弟よ。わたしは行かない死んでもいかない。
安全なゲーム?いや、つくならもっとマシな嘘にしろよ。


「どこで手に入れたんだグリードアイランドなんて!」


「・・・えへっ!」


「可愛いだけだからやめなさいコノハ。」



 『あれ本当にコノハの姉?』『俺腕相撲で負けた。』『へー相当だね。』なんて背景は気にしない。
気にしたら負けなんだから!



「俺が持ってきたのとフィン達が盗ってきたので二つあるから人数は気にしないでいいんだよ?」


「だからって実の姉を寝てるあいだに拉致してくる必要はないんじゃないのかなぁ?」


 笑顔がひきつるのはこの際仕方がない。
だって起きたら旅団の仮宿なんだもの驚き通り越して心臓止まるわ!


「まぁ、そんなに怒っても仕方がないじゃない。」

 落ち着かせようと肩に置かれた手はパクさんのものだった。
 ・・・・・、まぁ確かに起こってしまったことはしょうがない。
大きくため息をついて、気を落ち着かせた。


「はぁ・・・一回だけだよ。」


 『あれ絶対騙されてるぜ。』『コノハにね。』『なんだかんだで丸め込まれるタイプだろ。』
外野うるせぇ・・・。

「じゃ俺先に行ってるから!」



「はいはい、じゃぁまたあとで。」



 と、すぐにコノハはゲーム内へと消えた。
わぉ、本当に消えるんだね。

 さてじゃぁわたしも行こうかなと手をかざした時だった。

「ねぇ、アンタ」

「はいなんでしょうか。」


 振り返れば和服の可愛い女の子・・・あぁマチか。



「身内だからって油断してると、いつか痛い目見るよ。」


「ははっ、気をつけることにします。」




 妙に真剣に忠告してくれるもんだからつい笑ってしまった。
 彼女はまゆを寄せたが本気にしていないわけではない。マチの勘は当たるらしいしね。









募っていくのは不安と期待
 (まぁどうせすぐ帰ってくるし、少しくらいはいいかな。)


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