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A
奏side


えーっと、何故試合?
それより、なんで切原先輩は泣いてたの?

柳「時間がない、ワンゲームだけだぞ、赤也」

赤「ウィッス!」


「ま、丸井先輩」

ブ「なんだぁ?」

「なんで切原先輩泣いてたんですか?」

ブ「あ、多分…幸村くんじゃねえ?」

柳「その通りだ、精市が立海をでる前に赤也に言っていたことが原因だろう」

ブ「あれ、何言ってたんだ?」

柳「確か…『もし四天宝寺で何か暴力沙汰でも起こしてごらん?その時は、お仕置きだよ?』だった気がする」

ブ「なるほど。ジャッカルもいないし暴れられないってわけか」


「…」


試合は黙々と進み、40ー40。

赤「やんじゃねーの、ピアスくん」

財「そっちもなかなか、ワカメ」

赤「ワカっ!?」

財「ま、いいから早く打ってくれん?」

赤「ちっ、ワカメじゃ…っねぇ」

財「ふーん」

パコン、パコン





ブ「あ、おい柳!電車の時間」

柳「これ以上は乗り遅れるな」

ブ「赤也、帰るぞっ!」

赤「こんないいところで帰れるかよっ!」

柳「仕方ないな、赤也…。精市は乗り遅れてもお仕置きをすると言っていたぞ」

赤「嘘っ」

柳「本当だ、帰るぞ」

赤「は、はい!」

財「ちっ」

試合が中断され、先輩達が帰る準備をする。


柳「奏…、元気でな」

「はい」

ブ「また遊びにくるぜぃ」

「はい」

赤「またメールするぜ」

「はい」



別れを言っていると白石先輩がやってきた。

白「奏ちゃん、久しぶりに会ったんやろ?駅まで一緒に帰ったら?」

「え、いいんですか?」

白「ええよ、今日はもう帰り」

「あ、ありがとうございます!」



白石先輩に許可をもらって駅まで一緒に帰りました。


帰りながら、立海の練習様子やら話を聞いていました。

全てが懐かしくて駅までがあっというまでした。


「今日はありがとうございました」

柳「いや、こちらもいいデータが取れた、ふふ」

ブ「じゃあ、またな」

赤「じゃあな、あのピアスやろうに言っとけ。次は絶対泣かしてやるってな」


「はい、つたえときます」


電車に乗った先輩を見送って家に帰った。


ちょっと、ほんのちょっとだけ白石先輩に感謝した日でした。




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