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やってきた引っ越しの日。

約束通り幸村部長は9時半ぐらいに家に来てくれた。

「本当に来てくれるなんて思いませんでした。」

幸「だってしばらく会えないじゃん」

「そうですね」

出発までの間、世間話をしたり今までを振り返ったりした。

幸「今、何時?」

「あ、もうすぐですね…」

幸「うん」

「ついたら電話しますね」

幸「うん、奏」

「はい?」

幸「ぎゅってしていい?」

「Σなな何ですとぉー!!?」

幸「だめ?」

「はっ恥ずかしいですよ」

幸「…えいっ」

「にぃぎゃああ!?」

気がつけば、抱きしめられてます。

幸「向こうで何かあったらいつでもいってね」

「…はい」

幸「寂しくなったら、会いに行くよ」

「連休とか、帰ってきますね」

幸「うん」


幸村部長から離れる。

「お元気で」

幸「奏こそ」

車に荷物を乗せ、自分も乗り込む。


父「じゃあ、行くぞ」

「うん」

「お姉ちゃん」

「涼ちゃん、風邪ひかないでね」

「うん」

「ばいばい」

「遊びに行くよ」

「待ってるよ」



涼ちゃんに別れを告げると車は走り出した。






サヨナラは突然で。




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