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幸村部長に部屋に送ってもらってから私は布団に向かった。

寝転び布団をかぶって考えた。

「"返事は今度でいい"か…」


私的にもやもやした気持ちを抱えていつまでも居たくない。


まずは、私は越前くんをそういう対象で見てないと思う。

"友達"としか見えない。


「はぁ…どうしたもんか」















結局朝まで考えたけどやっぱり越前くんの気持ちには答えられないや。

それを伝える決心をした私はバスに乗り込む彼を引き止めた。


「越前くん!」

リョ「!?」

「良かった、間に合って…」

リョ「びっくりした…何?」

「あのね、昨日の返事させて」

リョ「…。」


帽子を押さえて俯いて黙ってしまった。
言っていいんだよね?

「えーと、昨日ずっと考えてたの。でもやっぱり私は越前くんの気持ちには答えられません。ごめんなさい。良かったら友達のままで仲良くして下さい!」

リョ「何それ。」

「へ?」

彼はふっと笑った。
そして少し悲しそうに言った。

リョ「謝られても困るんだけど、それにこうなるって分かってたしね…」

分かってたのか!?すごいぞ、少年。まさか君が超能力者だとは…。
なんだか、私の睡眠時間が無駄になっただけみたい。


「そうなんだ…」


リョ「奏は部長が好きなんでしょ?」

「手塚さんは怖いから好きになれないよ」

リョ「あんた…バカ?立海のほう」

「ゆゆゆゆゆ幸村部長!?さささあね?」


幸「呼んだ?」

背後からいきなり登場した幸村部長。

「幸村部長、ななんで居るんですか!?」

幸「呼んだじゃん」

「呼んでませんよ!」


越前くんをほったらかして幸村部長と言い合いをしていたら

手「越前、そろそろ出発したいんだが…」

リョ「うぃっす」

お別れの時間になりました。


リョ「ねぇ、奏。」

「なぁに?」


ぐいっ


「はぇ!?」


リョ「まだまだだね、じゃあ」

「何するの!」

リョ「何って挨拶」


ほ、ほっぺに
ちゅーしやがったぁー!!!!!

いくら帰国子女だからって、黒柳奏…一生の不覚!


そして越前くんはいつもの勝ち気な目で幸村部長に言った。


リョ「テニスではあんたのことぶっ倒してやるよ」

幸「ふふ、楽しみにしているよ」



越前くんがバスに乗り込み、バスは合宿場から見えなくなった。



幸「そろそろ俺たちも帰ろう」

「…はい!」


私達、立海も合宿場を後にした。






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