③
合宿場に帰った私たちを待っていたのはかんかんに怒った真田副部長と涙目の赤也先輩だった｡
真｢何を考えているのだ､お前たちは!｣
｢え?｣
真｢荷物持ちならば他のものに頼むことができるだろう､何故幸村と仁王をつれていく必要がある!!｣
一方的に怒られても困るんですけど｡
幸｢待ってよ､真田｡俺たちが勝手に付いていったんだから彼女たちは悪くない｡｣
仁｢そうじゃ｡怒鳴るなら俺らにしんしゃい｣
｢仁王さん…｣
おーい､今ときめくところ違うよ｡
真｢しかし､黒柳たちがちゃんと断ることが出来たはずだ｡｣
｢すみませんでした｡｣
幸｢奏､謝らなくて良い｡｣
仁｢そうじゃ｣
｢幸村部長…｣
｢仁王さん｣
仁｢まあまあ､真田よ｡落ち着きんしゃい｣
真｢仁王がサボるのはいつものことだが幸村は部長だ｡｣
｢……｣
仁｢うわぁ､酷い言われようじゃな…｣
｢……ﾎﾞｿ｣
｢駄目だよ､落ち着いて涼ちゃん｡ね､ね?｣
幸｢?どうしたんだい奏｣
｢どうしましょう､幸村部長…涼ちゃんがキレちゃいました…｡｣
幸｢……｡奏､こっちおいで｣
｢どうしましょう､ああ｡恐いです､恐怖です｡｣
幸｢もう､妹ちゃんは仁王ラブだね｡｣
｢あの｣
真｢すまないが今は仁王と話をしている｣
｢真田副部長､逃げて下さーい｣
幸｢奏の時みたいになりたいならどうでも良いけどね｣
真｢…?｣
｢誰だって話してたなんて見たら分かることです｡でも､さっきのは話なんてしてませんよね?仁王さんばっかりにグチグチと､何なんですか?｣
仁｢涼…もしかして俺のために……｣
ときめく所じゃないですって｡
｢あのふたりってなんかお似合いですね…｣
幸｢そうだね｡｣
赤｢なんだか納得してる場合じゃないっすよ!?｣
真｢なんだ､お前は…｣
｢お前?あなたは何様なんですか?てか､様付けしたくねー｣
真｢…っ!?｣
｢そうだ､私が今まであなたがやってきたことをすべてやり返してあげる｡｣
真｢や､やめっ…｣
ヤバいです､涼ちゃんの瞳がくもってる｡
いや､すわってる｡
｢仁王先輩､あの子を止めて下さーい｣
仁｢えー｣
｢えーじゃありません｡お願いします!!｣
仁｢いい気味や､思ったのに…｣
｢じゃあ､一発め☆｣
真｢ひぃぃぃ｣
仁｢涼､もう良い｡やめんしゃい｣
仁王先輩が声を掛けたら涼ちゃんの瞳に光が…
｢あれ?私何して…｡あぁ!!副部長さんどうしたんですか!?｣
真｢……｣
真田副部長が泡吹いてます!!
恐ろしき我が妹よ｡
しかもブチギレ後は記憶がないという､素晴らしいことです!!
｢死人が出なくて良かったですね｣
幸｢ねぇねぇ､奏｡｣
｢はい?｣
幸｢お前の家系ってヤクザ?｣
｢そんな訳ないでしょう!?｣
幸｢そう､なら良かったよ｣
〈夕食〉
跡｢よーし､みんな夕食の時間だ!｣
｢｢｢｢いただきまーす｣｣｣｣
菊｢あっれー､焼き魚の尻尾だけ?｣
跡｢ｱｰﾝ?おい､マネージャー!!｣
｢は､はい｡｣
跡｢なんでこんなに量が少ないんだ?たくさん買えるだけの金は渡したぞ｡｣
｢ぐずっ､すみません｡私たち二人じゃ大変だから､幸村さんと仁王さんに手伝ってもらったら真田さんが…｣
幸｢買い物はマネージャーの仕事だから､俺たちが手伝ったらダメなんだって｡｣
仁｢それで､買い物に行くのが大変だから節約するんじゃと｡｣
｢ぐずっ､すみません｡本当に…｡｣
菊｢そうだったんだね｡涼ちゃん､俺たち青学は君たちのお手伝いするよ?ね､手塚!｣
手｢もちろんだ｡｣
跡｢しかし､真田!お前もマネージャーのことも考えたらどうだ?｣
夕食の時､真田副部長は涼ちゃんと幸村部長と仁王先輩の演技に騙された皆さんに怒られてました｡
ちょっと､可哀想ですがちょっと楽しかったです^^
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あとがき
奏ちゃんが黒く染まってきました｡
ヤバいですね^^;
鈴木ぽん太
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