B
「リョーマくん…あのっ」
「ごめん、竜崎。はずしてくれる?」
「……うん」
一緒にいた女の子は少しうつむいていなくなった。
ごめんなさいね。
「さあ、話してもらおうか」
『何をですか?』
「なんで他校のジャージ着てるのか」
『転校したからです』
一刻も早く帰りたいため、質問に答えることにしました。
「あんただけ?」
『涼ちゃんは青学に通ってるでしょう』
「ふーん…」
またじぃー…っと見てくる。
『何ですか?』
「いや、またマネージャーしてるんだって思って」
『まあ、いろいろあって』
「あの包帯の人…」
『白石先輩?』
「好きなの?」
『……………は?』
「さっき顔赤くなってたじゃん」
ムスっとした顔でこっち見てくる。
『ばバカなこと言わないでくださいっ、わ、私は…』
「立海の部長と付き合ってる?」
『そうですよ!……は?』
「へぇ、付き合ってるんだ」
『ってなに言わせるの!馬鹿ぁ!』
「勝手に言ったくせに人のせいにしないでよ。」
沈黙が続きます。
「おっちびー!」
そのとき、菊丸さんが越前くんを呼んだ。
「不動峰の試合見に行くにゃーってあれっ?」
『どうも…』
「えーと、奏ちゃん…だっけ」
『はい、じゃあ私戻るね』
「……………」
『次は多分試合で会えるよ』
「絶対、負けないから」
『バイバイ』
走って、コートに戻った。
ちょうど、謙也先輩と石田先輩の試合が始まる時だった。
「奏、わいちゃんと応援しとるで」
すごい応援してる金太郎くんに少し笑った。
『只今戻りました』
「おかえりー、話終わったん?」
『まあ、若干逃げてきました。でも、「絶対負けない」って言われました』
「ははは、ほんなら俺らもこの試合負けるわけ行かんな」
『はい』
もうすぐ謙也先輩と石田先輩のダブルス。
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