危険地帯
10
病院を出てしばらく歩いて、
「章、良かったね!!」
ちょっと前を歩いてた章の腕を引っ張って言った。
振り返った章は
「うん!!ありがとう!」
満面の笑顔だった。
本当に良かった…。
「樹里がいてくれて良かった。
こんなに頼っちゃって俺って樹里のことがやっぱ好きなんだなあ。」
微笑みながら言う章に内心ドキッとしたけど笑って返した。
…ドキッて何?
また章と手を繋ぎながら寮に帰ったら、
亮先輩と玲音先輩と、何でか英二まで笑顔で待ってました。黒いオーラを伴って。
「「「おかえり、樹里(くん)。
それと章(くん)。」」」
「「…。」」
怖えぇ〜!!(by章)
亮には徹底的に何があったかを問いただされた樹里と、
玲音と英二に軽〜くボコボコにされた章でした。
*樹里と章が帰ってくるちょっと前*
自販機に飲み物を買いにきた英二はロビーで真剣に話し合ってる亮と玲音を見つけた。
軽く話し声が聞こえてきて…
「━…樹里が…━」
は?樹里?
「樹里に何かあったんですか!?」
気づけば亮と玲音に詰め寄っていた。
玲音は驚いていたが、亮は冷ややかな目を英二に向けただけで、
「何か有馬んとこの篠原章が樹里をデートと言って連れ去った。」
なんて亮が言うから…
樹里が帰ってくるまで亮と玲音と一緒に待ってた英二。
その後、章をボコボコにした時に"連れ去った"は亮の語弊だと気づきました。
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