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危険地帯



「それに、何で手なんか繋いでるんだ?」


笑ってるけど目が怖いよ、亮先輩〜!


「え?こ、これは…」


「俺らこれからデートなんで。じゃっ!」



何て言おうってあたふたしてたら章が繋いでる手に力を入れて引っ張ってった。
唖然としてる先輩たちを置いていって。



「ねえっ!デートなんて言っちゃったら俺らホモじゃん!勘違いされちゃうよー!」


「良いじゃんっ!それよりさ、どこに向かってるか分かる?」


良くないでしょ!

そういえば、電車乗ってるけど、どこに?


私が首を傾げたら答えてくれた。


「遊園地!行こうと思ってさ。」


やったあって言って大喜びする私の手を引いて駅を出てすぐにあるゲートをくぐった。














「はあー、楽しかったねっ!

でも、まだ4時だよ?」


もう外に出ようとする章に言った。
遊園地に入ってからは私の方が章の手を引っ張って大体のジェットコースターは制覇したな〜。


「これからちょっと行くとこあるんだ。

付き合ってくれない?」


「うん、今日は1日付き合うって決めてるんだから。

次はどこ?」


「まだ秘密。」


そう言って笑ってる章だけど、ちょっと悲しそう…。













「ここは…。」


「うん、俺ん家の病院。」


おっきい病院!
ここが章のお父さんの病院?


「今から父さんに会いに行く。

一緒に来て。」


切なそうに言う章に首を振るなんて出来なかった。



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