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危険地帯
12


「玲音…先ぱ…」


「誰だよ、お前っ?邪魔なんだけど。」

「あっち行けよ。」


助けに来てくれたのは玲音先輩だった。
私を囲ってた人たちは今にも殴りかかりそう。



「それは出来ないんだな〜。その子俺のだから。」



「はあ?」

「だから、邪魔だって言ってんだよっ!」


玲音先輩が殴られちゃうっ!















「邪魔なのは、そっちだろ?

コイツらみたいに怪我したくなかったらさっさとお家に帰んな。」


思わず目を閉じちゃったけど、先輩の声に目を開けたら、先輩に殴りかかった2人が倒れてうずくまってた。


周りにいる人は唖然としてて、1人、また1人と逃げて行く。



「おいお〜い、こいつら連れてけよ。まあ、いいや。

おいで、樹里くん。」


他校の人たちに冷たい目を向けてたけど私の方に振り向いた先輩はいつも通りの優しい笑顔だった。

だけど…―


「樹里くん?」


「う、うわあぁん!うぅ、」


「うわっ!そんな怖かったの?

ほら、よしよし!もう、大丈夫だよ?」


急に泣き出した私に先輩はびっくりしてたけど、優しく抱きしめてくれた。

ほんのり温かい先輩に泣き疲れた私はいつの間にか寝てたみたい。











「ふ、そんな安心そうな顏して寝ないでよ。

あいつらと同じように俺にも下心あるんだよ?」


そう言ってお姫さま抱っこした樹里に触れるだけの口づけをした。


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あきゅろす。
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