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危険地帯



ガラガラ


「はい、授業始めるぞー。」


章と雑誌見てたらいっちゃんが入ってきた。あ、次は数学だ。


ちょっと苦手な数学。
いっちゃんこと丹波先生の授業は分かりやすいけど…
今日は何だか身が入らなくってぼーっとしてた。


これも絶対英二のせい!ワケわかんないことで怒ってるから。
あと、亮先輩も!急にキスしてくるし、何でか私が女だって知ってるから。




でも…―本当にそれだけ?





「―…め、おい、早乙女樹里!」


ビクンっ!


「は、はいっ!あの、分かりません!」


「…は?授業終わったから。
もしかして、授業聞いてなかったのか?」


「え?き、聞いてましたよ、もちろん!」


ぼーっとしてたらいきなり声かけられて…目の前にいっちゃんいたからびっくりしたあ。
いつの間にか授業終わってたんだ。


「ずっと上の空っぽかったけど、何か悩み事か?
俺で良かったらいつでも聞くぞ。」


「いえ、大丈夫ですっ!
それより、何か用ですか?」


「ああ。そうだった。
今度の日曜にサッカー部の練習試合あるんだけど、マネージャーとして手伝ってくれないか?」


「え、マネージャーですか?」


「ああ。大輔がさ、樹里が前にやってたって言ってたの思い出してね。
人手が足んなくて困っててなー、マネージャーつっても誰もやってくれないし、手伝ってくれると助かるんだけど。」


確かに中学のころは練習試合のときだけマネージャーやってた。
けど…、今は英二と喧嘩?中だし…。


「すみませ…」


「それに英二と仲良いだろ?あいつ今回、1年で初先発なんだよ。
近くに知ってるヤツがいた方がリラックス出来て試合に集中できるだろ?」


ぅっ!み、見たい〜!
中学でも英二の見てたから高校で初先発となると見たい。
喧嘩?中だけど…


「はい!やります!」


「お、そうか。ありがとな。
じゃあ、あとでお礼するから。
考えといて。」


「はい、了解ですっ。」


じゃ、よろしくって微笑みながら去っていった、いっちゃん。

何とかなるよね、大丈夫!



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あきゅろす。
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