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危険地帯



「あ、樹里と英二おはよ〜。
いっちゃんには用事あって遅れてるって言っといたよ。

…てかさ、何か2人とも機嫌悪くない?どうかした?」


「「何でもない」よ」


言い返したら英二と見事にハモっちゃって…
思わず英二の方見たらたまたま目合っちゃって…―


「ふんっ!」

「っ!」

「…υ」


思いっきり顔をそらした。
いつもなら言い返してくるのに、今日の英二は何も言い返さずに自分の席に行ってしまった。

でも…、英二が悪いんだよっ!


「ねぇ、何があったの?」


「何でもないよ。ただ、英二が怒ってるわけは俺にもよく分かんないけど。」


心配してくれてる章に微笑いながら言った。つもりだったけど、眉をしかめた章を見ると上手く笑えてなかったみたい。


「そういえば、何それ?雑誌?」


章の机に広がってる雑誌。
話を変えようと思ってそれを見た。
洋服の雑誌みたい。男の子もこういうの読むんだあ。


「そう。『RISE』の今月号。」


「へぇ。『RISE』なら知ってるよ!モデルから俳優になる人多くって凄く有名だよね。
あ、この人着てる服かっこいいー!ん?この人…」


なんかどっかで見たことあるような…でも、金髪…―



「ああ、副会長だよ。」


「え?そう見えなくもないけど…ていうか、言われてみれば…て、何で!?」


「副会長はバイトでたまにやってるんだって〜、さすが顔良いし、スタイル良いから表紙になったりしてるよ。
もう本業にしちゃえば良いのにね。」


「バイトなのに表紙υ
凄いんだね…玲音先輩って。」


やっぱただのチャラ男だと思ってたけどそうじゃないんだ。




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