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危険地帯



「そうなんだ…。
樹里がそう言うならもう何も言わない。
けど、俺的には日本に残ってくれて良かった。
こうしてまた喋ったり出来るしな。」


そんなことを照れ笑いしながら言ってくるから、一瞬、胸がドキンってなっちゃったじゃんか!

顔が赤くなってそうで手で頬っぺたを押さえた。


英二のこういうとこがモテるポイントなんだ。
そういや、中学で異様にモテてたし。



「…ーとはどうなの?」


「え?」


ヤバい、頭がトリップしてたみたい…。


「は?聞いてなかったのかよ。

だから、生徒会長と副会長とは何で知り合いなんだ?」


「あぁ。
従兄弟の大兄ちゃんが校長してるでしょ?
私が迷わないように校長室まで送って貰ったの、亮先輩に。
そのときにたまたま玲音先輩にも会ったってだけだよ。」


「そんだけ?
だてに何年も幼なじみやってるわけじゃねえんだよ。
他にも何かあったんだろ?」


鋭いっ!さすがです…。


「んー…英二はさ、亮先輩と前に会ったことある?
何か私のこと知ってるみたいなんだけど…」


「会長とは学校に入って初めて会った。

…前から?」


「そうなの。前から知ってるって。」


「前からって言ったら女だってバレてんじゃねえかっ!」


ビクンっ!
怒られた〜υでも…


「そんな怒ることないじゃないっ!
ヘマしてバレたわけじゃないのに…。
それに、亮先輩は私のこと一生懸命探してくれたんだよ?
良い人だと思うから、きっと大丈夫だよ。」


「〜っ!樹里は何も分かってない!
ここは男子校だぞ?ただでさえ危ないのに…」


「亮先輩はそんな危ない人じゃないよっ!だって…」


「だから、樹里は何も分かってないんだって!」


「私の何が分かってないのよっ!」


「〜っ!もういい。勝手にしろ。

…2時間目始まるから教室行くぞ。」


亮と言い争いになって気づいたらチャイムが鳴ってた。


もうっ!何なの。
私が分かってないなら教えてよっ!


お互いにムカついて一言も喋らずに教室に向かって歩いて行った。


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