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危険地帯



ガラガラ

シーン…。


え?何で沈黙!?
どうしよう!



「今日からこのクラスに入る早乙女樹里くんだ。
じゃあ、挨拶して。」


「わ…俺、は、早乙女樹里です。
両親がアメリカ行っちゃったんで全寮制のこの学校に来ました。
途中からだけどよろしくお願いしますっ!」



勢いよく頭を下げて挨拶すると、クラスから何故か大歓声が上がった。


「うぉー、…ヤバくね?」

「超可愛い…」

「ひとめぼれしそう!これってボーイズラブ!?」


「「あほか…」」



ちょっと変なことも聞こえてきたけど、
首を傾げながら顔をあげた樹里に丹波先生が微笑みながら言った。


「みんな歓迎してるぞ。良かったな。
じゃあ、席は窓際の後ろから2番目だから。

周りのヤツら仲良くしてやれよ!」


安堵の笑みをこぼしながら言われた席に向かって歩いてたら…
聞き慣れた声が聞こえてきた。


「え…、樹里っ!?」


びっくりしたような声。
その声に振り返ると、幼なじみの有馬英二(アリマ エイジ)だった。



「英二っ!?きゃあ!英二だあ!!」


久々に見知った顔にあって嬉しくなっちゃって、英二に抱きついてしまった。


「っ!?(やばい…)
え、樹里?何で?何でここにいるんだよ?」


私をひきはがしながら言う英二。
どもってるし、心なしか顔が赤い?


というか、周りの声がうるさい。
『うぉー!!』やら『ぎゃーっ!!』やら周りのクラスの迷惑じゃないのかな?


何て考えてたら冷静に戻ったらしい英二が真面目な顔をして、


「ここどこだかわかってんのか?お前、おん…」


「うわあああ!」


うるさいこのクラスが一瞬で静かになるくらいの叫び声を上げてしまった。




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