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飴と鞭【東方】



パチュリー×アリス


「貴女、此処に住んだら?」


毎日図書館に通うアリスに聞いた。
いきなり声を掛けたからか、身体がびくりと跳ねていた。


「どうして?」
「毎日来てるけど研究の時間あるの?」
「それなりに…」


本で顔を隠すアリスを見て、溜め息を吐いた。
成り立ての魔法使いが、研究を疎かにするなんて馬鹿じゃないの。


「此処に住めば、通う時間が省けるでしょ」
「でも…」
「でも、何よ」
「一緒だと思うの」


顔を赤くしているアリスを見て、複雑な気持ちになった。せっかくの提案を捨てられたが、普段見ることが出来ない表情を見れたから、嬉しいと言えば嘘ではない。


「家に居ても、パチュリーの事ばかりを考えてるから…」
「はい?」
「近い場所に居たら居たで、余計な事を考えちゃいそうで…」
「…未熟者」
「あぅ」


模範回答としてはバツなのは分かっていて言った。甘やかすのはこの子の為にならない。でも放っておく事が出来なくて、つい構ってしまう。


「ま、好きにすればいいわ」
「ならキスしていい?」
「貴女に出来るのかしら」


からかって笑うと、アリスは立ち上がって隣に立った。そのまま私の頬に手を当て、顔の距離を縮めてきた。


「…まだかしら?」
「うぅ…」


なかなか縮まらない距離に片目だけ開いて急かしてみると、力を入れて目を閉じているアリスが映る。


「まだまだ子供ね」


私から唇に触れてやると、強張っていた身体の力が次第に抜け、頬に当てていた手を私の背中に回した。



初めて会った頃より、だいぶ柔らかくなっている気がするわ。私も、アリスも。
誰かを愛する感情なんて、邪魔なものだと思っていたけれど、知ってから気付いた、それは人によると。
私は何も変わらない、日常が一つ増えただけ。でもアリスは違う。日常に支障をきたしている。だって、この子はまだまだ未熟だからね。私とは違うのよ



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なんかアリスが受け受けしいなぁ(´_ゝ`)
なんかこう、甘いのが書きたくなりました(笑

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あきゅろす。
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