構って! 幽香→アリス←紫 ※学パロ 「風見先生…」 花壇の前でしゃがんでいた幽香にアリスが声を掛けた。 幽香は振り替えることなく、水やりを続けたまま何かしら?と答える。 「そういった服装、何度やめてくださいと言えば分かってもらえますか?」 教師に相応しくない、胸元が大きくあいた服装を毎日している。今日はまだ落ち着いている方かも知れない。アリスは立ち上がった幽香のブラウスのボタンをとめて、身なりを整えてあげる。 「そんなに気になるの?」 「…目のやり場に困りますし、教育に悪いです」 襟元を整えて、よし。と満足してから一歩下がると、幽香がずいっと一歩前に出てさっきより近い距離にした。 「何ですか?」 「私が毎日こんなやり取りをさせる理由、分かる?」 「男子生徒を引っかけてるんですか?」 「馬鹿じゃないの」 顔を背けて小さく一言、鈍感。とだけ言って去っていった。 「幽香の事に気を回しすぎよ」 「…なら、紫先生から言ってくださいよ」 溜め息を吐いて、後ろから抱き付いている紫の腕をほどく。 「言っても聞かないわよ」 「そうですか…」 「アリスはどうして幽香に構うのかしら?幽香が誰を誘おうが関係なくて?」 少し俯いて地面を見、考える。いつからこんなやり取りをするようになったのだろうか…、考えてもはっきりとした答えは出てこなくて。 「分かりません。でも毎日会ってると、注意するのが日課になってるのかも知れないです」 「毎日会うなんて、おかしいと思ったことはない?」 「いえ?会う場所は大体同じなので」 「…毎日会っている人が他にもいる?」 「紫先生ですね」 「私達が毎日アリスに会ってる理由、一度じっくり考えてみなさい」 自分に都合の良いようにね。と耳元で囁き、紫も去っていった。 ++++++++ 「アリスは私を紫って呼んでくれるわ」 「私はアリスから触れてくるんだから」 と二人でどっちの方が好かれてるか言い合ってるといいなぁ [*前へ] [戻る] |