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3度目は(82)



(*仁王誕生日企画)





12月3日19時58分


明日は俺の誕生日。
俺はある作戦を建てちょる

今、俺は柳生と付き合っとるんじゃが付き合い初めて一ヶ月、なんの進展もない

俺だって普通の中学生じゃしキスとかしたい。

(も、もちろんそれ以上の事も)


だから今日こそ俺の作戦で柳生とキスしちゃる!





「柳生!」



「なんでしょう」



「キス!」



「は、はい?」



「だから、キスしんしゃいって言っとるんじゃ」



「あ、えーと…仁王君?」


「なんじゃ」



「なんじゃ、じゃないだろぃ。少しは自重しろぃ、なぁ比呂士」



「え、えぇ」




(お邪魔虫め。)

まぁここは部室じゃし?
ブン太とかジャッカルとか赤也がおっても仕方ない


だけどブン太の分際で比呂士呼びとか生意気じゃ。

(俺だってまだ読んだ事ないのに!)






「……まぁええわ、柳生帰ろ」


「ぁ、はい」




ちょっと気まずい雰囲気を残したまま部室を後にした

(次の策、次の策っと)





「柳生、今日うち誰もおらんから遊びにこん?」



「いいんですか?」



「あぁ」



「それじゃお邪魔させていただきます」




よし。
これで第一段階は突破出来そうじゃな

それじゃあ次の段階じゃ。






「お邪魔します」



「先に部屋行ってていいぜよ。飲みもん持ってくきに」



「気を使わせてしまってすみません」



「別に構わんよ」




柳生が2階に言ったのを確認してから次の段階に入る



「んー…これで、よし?か?」




とりあえずリップを塗ってみた。それだけ。

ま、まぁ別に色付きリップ使ったわけじゃないし怪しまれる事はないじゃろ


ちゃんと手鏡(姉貴の)でチェックしてから2階の自室に向かう




「柳生、お待た、」



「あ、仁王君、ありがとうございます」



「やぎゅ、眼鏡…」



「あぁ、少し曇っていたので」




(眼鏡外した柳生、めっちゃ恰好ええ…)

持って来た飲みもんとおぼんを置いてドキドキしながらさりげなーく柳生の隣に座る。




「仁王君、」



「な、なんじゃ」




ずいっと近付く柳生の顔。

(え?え!?)


ぎゅっと目をつむる。
が、何も起きないので目を開けると、




「前髪にゴミ、ついてました」



「え、あ、ありがとさん…」



お約束、でした。


その後、テニスの話とかクラスでのブン太とか真田とかの話とか、いつもしてるみたいな話をした







(てゆーか俺ばっか期待したりとかしてアホみたい)



なんだか急に今までの自分の行いがとても虚しく感じて俯いた

小さなため息付き。




「仁王君」



「ん、なん」




ちゅ




「え、やぎゅ、」




ちゅう、




「仁王君、可愛い」



「は」




は?

…は?!




「え、ちょ、…は!?」



「ふふ、仁王君さっきからそればっかりですね」



「いや、そーじゃないじゃろ!」



「どうです?初めてのキスのご感想は」



「え…は?あーもう!ホント意味わからん!」



「ふふ、」




ふふ、じゃないわアホ!
どこの幸村じゃ偽紳士め!



「仁王君が私とキスしようと計画を建てていた事、知ってましたよ」



「はぁ!?」



「仁王君ならありそうな考えでしたから」



「じゃあ俺が今までしてきた努力は……」



「リップ塗ってる仁王君可愛かったですよ」



「みっ、見てたんか?!」


「えぇ。」




あ、はは。
なんかもう、はぁ。


嬉しすぎ。




ポロッと流れた涙。



「泣かないで下さい」



「おまんのせいじゃ」



「ホントは、」



「ん?」



「ホントは仁王君が15歳になったその時にキスをしようと思ってたんですが…」


「柳生、」



「仁王君があまりにも可愛かったので。」




ニコリと笑う柳生はやっぱり俺の好きな柳生じゃった



「何時間か早いですが、誕生日おめでとう、雅治」




目元にキスをされ、もう一度唇にキス。




















人生3度目のキスは味。


(あー、しょっぱ)
























*アトガキ*


仁王誕生日企画第3弾!
何回も書き直した結果起、承転結が酷い事にwww

なんかいろいろ反省!
明日はいよいよ仁王の誕生日!


10、12、3

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