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辛口な恋はいかが?(幸仁)

(*仁王誕生日企画)











12月2日 11時45分


今日は朝から練習があったため今は昼休み



「あー腹減った!ジャッカル飯買いに行こーぜ」



「あぁ。仁王も行くか?」



「ああ行くぜよ」




鞄から財布を取り出そうとした時、肩をぽん、と叩かれた




「なん、…」




言いかけて振り向くと頬にぷに、とささる人差し指。



「…幸村。なんじゃ」



「ふふ、お昼ご飯一緒に食べようと思って」



「俺、今から買いに「お弁当作って来たんだ」…まじか。」




ブン太達を断ってから屋上に来た
屋上庭園がとても綺麗だ。

花壇の近くのベンチに座る



「はい、これ仁王の。」



「あぁ。ありがとさん」



パカ、と蓋をあけると色とりどりのおかずと三角のおにぎり。


見た目通りに味も良くて、ちょっと複雑。




「美味い」



「そう?良かった」



「けどこういうのって普通俺が作るんじゃ…」



「仁王は彼女役だから?」




彼女…なんか変な感じだけどそれも事実。




「まぁ、うん。幸村が嫁さんだったら毎日のご飯美味いじゃろうなーとか思った。」




「あはは、俺がお嫁さん?じゃあ仁王は俺より料理上手なお嫁さんにならないとね。」



「先が長そうじゃの」



「ふふ、」




ふと弁当に目を移すと俺の敵がおった。

箸でちょい、とそれをよける




「……」



「こら、仁王。好き嫌いはいけないよ」



「俺、プチトマト嫌いじゃ」


「だーめ。ほら口あけて」




俺の弁当からプチトマトを取って口の前に持って来る幸村




「ほら、あーん」



「いや、むr「あーん」…あ、あーん…」




そんな笑顔で箸ずいっと近付けられたらもう無理で俺は仕方なくプチトマトを口に入れた




「どう?おいしいでしょ?」


「……水。」




「えー、おいしいのにー」と言いながら水じゃなくてお茶を渡す辺り幸村の優しさが分かった


(プチトマトにお茶……)









弁当も食べ終わる頃には昼休みも後少ししか残ってなかった。





「そういえばごめんね。誕生日」



「ああ、いいって」



「練習試合、無くすっていう案もあったんだけど…」


「皆、いつも練習試合楽しみにしとるじゃろ?
俺の為にとかで皆の楽しみ奪うの嫌じゃし」




俺の誕生日。
12月4日にはちょうど練習試合が入っていた

幸村は日曜日だから一緒に出掛けようと思っとったみたいで最近よく謝ってくる

(別に俺、怒ってないんじゃけど)





「仁王…好き。」



「俺も幸村のそういう唐突なトコも好きじゃ」



「ふふ、ありがと」




幸村は「あ、」と何か思いだしたように呟いて花壇の方へ歩いて行った


ごめんね、そう呟き何かの花を摘んだ

そしてせっせと何かをしている。




「幸村?」



「よし、出来た!
仁王、左手出して」



「え?あ、あぁ」




言われた通りに左手を出すと薬指に花で出来た指輪がはめられた




「これ、仁王の誕生日の誕生花なんだよ。
コリアンダーって言う花でね。花言葉は辛口、痛烈。」



「…なんか微妙な花言葉じゃな」



「そう?でも、ほら、この白い花可愛いでしょ?」




小さな花を幾重にも咲かせた花の指輪。

確かに可愛くて、俺なんかにはもったいない




「仁王は俺の未来のお嫁さんだからね」



「だから薬指に…」



「ちょっと早いけど誕生日プレゼント」




そう言って綺麗に笑う幸村



「ありがとう…嬉しいぜよ。」



「良かった。当日のプレゼントも楽しみにしといてね。あ、それと、」



「ん?」



「今度は仁王の作ったお弁当、待ってるから。」




楽しみにしときんしゃい、
そう言おうとした時、コートの方から真田の俺達を呼ぶ大声がしたのでお互いぷっ、と笑ってしまった




幸村と二人なら真田に怒られるのも悪くない、と思った。























俺と辛口な恋、しませんか?


(なぁんてな。)






























*アトガキ*


相手が幸村だったので花言葉と屋上庭園フル活用^^*

さて、仁王の誕生日まであと2日!


10、12、2

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あきゅろす。
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