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不格好Lover(仁赤)









「赤也ってホントに不器用だよなー」




部活が終わって部室で着替えている最中、丸井先輩が言った




「へ?不器用?」



「そ。お前いつもボタン掛け間違えるだろぃ、ホラ」



そう言って指差された先の俺のシャツを見ると、ボタンがずれていた




「家庭科の調理実習、赤也がオーブンを爆発させる確率は78%だ」



「う゛…確かにこの前は爆発させましたけど…」



「後、針に糸通せなさそうだよなー」



「でっ出来ますよ!そんくらい」



「ま、逆に赤也が何事も器用にこなしたらビックリだよな」



「ジャッカル先輩まで…ひどいっスよ」




むぅ、と頬を膨らましてボタンを直す




「いいか赤也、お前は何事にも努力が足りんのだ。だから…」


「まぁまぁ真田君、私だって器用な方じゃありませんし…」



「さて、俺は先に帰るぜ。いくぞジャッカル」



「あぁ。じゃあまた明日な」



「あ、では私も塾がありますので明日。」



「精市、弦一朗、俺達も帰ろう」



「あぁ」



「それじゃあ赤也、仁王、戸締まりは頼んだよ」



「はい!お疲れっした!」



「…あぁ」







他の先輩は帰って今、部室には俺と仁王先輩だけ


仁王先輩、今日はあまりからかってこない
何かあったのか…?







「のぅ赤也」



「はい?」



「俺達、間違っとるんかの」


「…え、?」



「俺達が、…付き合っとる事じゃ」








驚いた。
仁王先輩がこんな事言うなんて初めてだったから

今まで俺もこう思った事はあった


だけどその度に仁王先輩は「気にしなさんな」
って言って俺の頭を撫でてくれてた






「…昨日…たまたま赤也が告白された所が屋上から見えての」



「…ぁ、はい」



「それで思ったんじゃ。
赤也はちゃんと女子と付き合った方がいいんじゃないかって」




「そ、んな」




「赤也は、どうしたい?
赤也が望むなら俺は、…赤也と、別れるぜよ」





(な、に言ってんだ、先輩)

(別れ、る?)


(俺と、仁王先輩が?)





仁王先輩は俯いていて表情が見えない





「嫌っス」



「え…?」



「俺っ絶対にっ!」




いつの間にか涙がボロボロ流れてた




「だっ、て、こん、な好きにっ…させといて、」




(泣くな!俺!!)


(止まれ止まれ止まれ!!)




「……」



「今、さらっ…俺っ、嫌っス!!にお、先輩が、別れる、って…言っても!!」




嗚咽が邪魔してうまくしゃべれない




「おれ、は…っ」




ぎゅう、
抱きしめられた。


仁王先輩の、匂いだ






「…すまん…。赤也
俺焦ってたんじゃ…赤也が女子にとられるって」



「せん、ぱ」



「だけど、もう」



「…、ぅう…」



「……赤也、好きじゃ。
どうしようもないくらい」


「…俺もっス、…先輩」























不器用な俺達の
不格好な愛。

(それでも君に届くように)




























*アトガキ*

なんだコレWW
一応ちゃんと書いたつもりなのに変だ

仁王は定期的に不安定になればいいと思う←


10、10、7

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