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ゴデチア(蔵仁)







仁王は花が似合うな――。

めっちゃ綺麗やで―――。




















「なぁ白石」



「なんや?」



「ゴデチアってどんな花言葉なんじゃ?」



「ゴデチア?あー…」



「毎年、俺の父ちゃんが母ちゃんに渡すんじゃ」



「……教えてほしいんならキスし「やっぱりいいぜよ」…あ、逃げられるとは思わんかったなぁ」




俺は近づいて来た白石を退けて部屋を出た












ここは東京
全国大会も終わって3年は引退する

だが昨日から氷帝学園主催で跡部の別荘へ、
青学、氷帝、四天、立海のレギュラーは合宿に来ている



こんな時期になぜ合宿なんてやるのか?
皆、不思議に思っていた


だが昨日のミーティングで跡部は、



「今回の合宿は最後に各学校のレギュラー同士が交流を深める為に企画した


他校と練習試合をするも良し別荘内は行き来自由だ

だから他校のレギュラーと話をするのも良いだろう

それじゃあ今日から一週間楽しんでくれ」




…との事。





(あの跡部がここまでするとは思わんかったぜよ…)


別荘内の長い長い廊下を歩いていた仁王はある人物と出会った





「やぁ仁王君、久しぶり」



「不二か…他の連中は」



「氷帝と試合中だよ」



「お前さんはやらんのか?」


「ちょっと忘れ物をね…
どうだい仁王君?また僕と試合しない?」



「俺はもうお前さんとはやりたくないぜよ」



「ふふっ、そう。
…それじゃまた」



「ああ」





不二と別れたが行く宛がないのでふらふらと適当に歩く

たどり着いたのは小さな花畑だった




(イスとパラソルがあるっちゅー事は休憩所かの?)


とりあえずイスに座って花を見つめた


赤やピンク、黄色など明るい色の花がたくさん咲いていた




「手入れが大変そうじゃの……ん?あれは…」



花畑の中に一輪、見覚えのある花を見つけた




「ゴデチア?」




近づいて見るとピンクの花弁がそよそよと風に揺れた




「にーお。」




しばらく見ていたら後ろから抱き着かれた




「し、白石?」



「ん?なんや、かわええ花やん…これがゴデチア?」


「あぁ」



「初めて見たわー仁王みたいでかわええな」



「…プリ」





あんな口説き文句なんか聞いたらそこら辺の女は一発でオチるぜよ
(そんな事させんがの)


すると白石はゴデチアの茎をぽきり、と折った




「…何してるんじゃ…花に恨みでもあるんか?」




白石を睨みつけると白石はふわりと笑った
(この笑った顔、俺は結構好きじゃ)




「ははっ、睨んでも可愛いだけやで?仁王、」



「なん、」



俺が言い終わる前に唇同士が触れ合った

すぐに離れたソレに少し名残惜しい気もする




「やっぱり、似合う」



「は?」




そして耳元に違和感を感じて見てみると視界に少し映るピンクの花弁


説明すると耳の上に花を挿した状態じゃ
(うまく説明できんのぅ)



俺はふと、思い出した


俺が白石に告白された時、返事をしたら笑って、
道端に咲いた名もわからないピンクの花、それを耳に挿して、





『仁王は花が似合うな』


『めっちゃ綺麗やで』





と、言ってくれた事を。




「どうしたん?顔、赤くなっとるで」



「お、おまんのせいじゃろ!」



「かわええなぁ。
なぁ仁王、ゴデチアの花言葉、教えたる」



「え?」



「ゴデチアの花言葉はな―――、」






















永遠の

(永遠の愛を君に贈る。)














「銀の髪にピンクの花がめっちゃ綺麗や」



「…ありがとさん」



「これからも大好きやで、“雅治”」



「…!!
あぁ俺もじゃ、“蔵”」




















*アトガキ*


甘い^^
ちょっと仁王がツンデレみたいだなぁ(笑)
でも二人はお互いの事大好きなんだね。


そもそもゴデチアって4つくらいずつ一緒で一輪なんだよね(笑)

ゴデチアって言うのは、ハイビスカスみたいで花弁がヒラヒラしてて可愛いお花です^^*




10、10、6

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あきゅろす。
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