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気が付けば君の事ばかり。(蔵謙)





「んーっ、疲れたー」




持っていたシャーペンを机に置いてぐーっ、と伸びをした。



(宿題終わらん…)



ちょっと休憩、とベッドに寝転ぶ

ずっと椅子に座っていたせいかベッドのふかふか感が気持ち良く感じた。



(白石どうしてるやろか)



ふとカレンダーを見ると明日は祭日だと気付く。



(明日は部活ないし…白石、遊びに誘ってみるかな)


(あー…なんや今めっちゃ麺類食べたい。)


(明日パスタ屋行こ。そういや白石ってペペロンチーノが好きやったっけ)


(俺はやっぱめんたいスパやわー)


(一回白石とパスタの事で口論になったっけ)


(喧嘩した後、白石すぐ謝ってくれたなぁ。俺が言い出した事やのに)


(そんでその後仲直りデートしてー…、)




ていうか俺、白石の事ばっか。
これが乙メンっちゅーヤツか、ってちゃうし!
俺はいたって普通の中学生男児や!





「白石、逢いたい。」




ぽつりと零れた言葉。


逢いたい。

逢いたい。

逢いたい。



きゅう、とシーツを握りしめて顔を枕に埋めた。



するとふいに聞き慣れた着信音が流れた

ディスプレイには"白石蔵ノ介"の文字




「も、もしもしっ!」



『あ、謙也?
俺。白石やけど』



「どないしたん?」



『なんや急に謙也の声聞きたなってなぁ。
今はめっちゃ謙也に逢いたい。今から逢える?』



「あっ、当たり前やっちゅーねん!」



『ふふ、そっか。
じゃあいつもの場所で。』




ピ、とボタンを押し、通話を切ってクローゼットから適当に上着を取った。




もう10時半を過ぎてる、とか

バタン!と勢いよく閉めたドアのせいでオカン達を起こしたかも、とか


そんなん今の俺にはどうでもよくて、


























ただ、ただ、君に


(逢いたい、という事しか頭になかった。)























*アトガキ*


気が付けば白石の事ばかり、な謙也。

こういうのいいよね。
可愛い。


10、12、21

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あきゅろす。
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