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悩み(82)






仁王雅治
人生初の悩みじゃ









目の前にはダブルスのパートナー、柳生比呂士がおる


そして今で約10分間、長ったらしい説教を受けている




「第一、生徒とはですね…って仁王君聞いているんですか!?」



「はいはい。聞いとる聞いとる」



「全く…あなたって人は…いい加減、懲りて下さいよ」


「人をペテンにかけるのは俺のポリシーじゃ」



「そんなのポリシーにしなくていいですよ!」



「ほら、そろそろ部活に行かんと真田に怒鳴られるぜよ」



「あ、ちょっ、まだ話は終わってませんよ!!」



「説教したり追っかけたり忙しいヤツじゃな」



「誰のせいだと思ってるんですか!!」



「ピヨッ」




そう。
俺の悩みっちゅーのは柳生に愛想尽かされないか心配って事じゃ


柳生には迷惑かけっぱなしじゃし、素直でもない俺は想いをすんなり言葉で伝える事すらできない




悩み事なんて、ペテン師の名が泣くの



こんなんじゃが俺らは一応付き合っとる
愛想尽かされて別れるなんてなったら…考えたくもない





「なぁ丸井」



「ん?なんだよ」



「パートナーに愛想尽かされないにはどうしたらいいんじゃ?」



「お、仁王が悩みか?珍しいな」



「で、どうしたらいいんじゃ」



「…愛想尽かされないには…優しくしたりスキンシップ取りゃいいんじゃねぇの?」



「ほぅ…ありがとさん」



「相談ならいつでも乗るぜ!………ジャッカルが!」


「Σ俺かよっ!!」






















「やーぎゅ」



「おや、仁王君。どうかしましたか?」



「ん。」



「え、あ、ところてん?
ありがとうございます…」



柳生の脳内
(あぁ調度ところてんを切らしていたのでありがたい…いや、あの仁王君ですよ?裏があるに違いない…賞味期限が過ぎてる…?いや過ぎていない。びっくり箱のように仕掛けが…?)




「お前さん、どんだけ俺を信用してないんじゃ」



「え、」



「全部、口に出とった」



「あ、あぁすみません
ありがたくいただきます」






優しくするってこんなんでいいんかのぅ?
(なんか散々疑われてたがの)













「やーぎゅ」



とりあえず抱き着いてみた。
スキンシップを取るのはこんなんでいいじゃろ




「なっ、仁王君!?
どうしたんですか?!」



「別にー」



「こら!そこ!抱き合っとらんで練習せんか!!」



「真田ー怒るとふけるぜよ」


「仁王!!そこに直れぇぇ!!!」



「嫌じゃ。柳生、ちと走りに行くぜよ」



「え、あ、はい」













「仁王君」



「なんじゃ」



「今日はなんだか変ですよ何かあったんですか?」



「…プリ」



「ごまかさないで下さい」



「…柳生」



「はい?」



「……柳生は…俺に愛想尽かして別れる、なんて言わんよな?」



俺がそう言うと柳生はものすごく驚いた顔をした



「何を言うかと思えば…そんな事だったんですか?」


「そんな事って…」



すると柳生は俺を抱きしめてきた



「いいですか、仁王君」



「…」



「私は仁王君に愛想尽かしたりしませんしましてや別れるなんて言いませんよ」


「…嘘だったら許さんぜよ」


「嘘なんかじゃありませんよ。本当です
私は仁王君が好きなんですから」



「……ピヨ」



「そろそろ戻りましょうか」


「ん、柳生」



「はい?」



















きじゃ。

(なんて言ってやらん)










「…なんでもない」



「そうですか?」




















*アトガキ*
甘甘?
仁王が乙女だ(笑)
それにしても二人とも偽物だ(>△<)



10、10、2

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