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box
kiss me(幸リョ)




「キスしてよ」



「んー……ダメ」



「なんで」



「俺の気分的に、ね?」





なにが気分的に、だ。
意味わかんない。





「じゃあ好きって言ってよ」


「それもダメ」



「…じゃあ名前で読んでよ」


「だーめ。」





一歩近付いたら一歩下がる

なんのゲームなわけ?
これもアンタの気分なの?




「アンタは、俺の事、好きじゃないって事?」



「そうは言ってないよ」



「じゃあなんなの?」



「なんなんだろうねー?」





あはは、と笑う声が憎い。俺は、アンタのなんなの?

ただの暇つぶしの玩具?





「俺、焦らされるの嫌いなんだけど」



「知ってるよ」



「……」



「どうしたんだい?」



「もういい。何も言わない」




(言っても無駄だから。)





「もう、全部、全部、我慢するから、」



「うん?」



「抱きしめて、」





震える声で小さく呟くように言った

すると彼はこう言った。





「偉いね。いい子、いい子」




俺を抱きしめて頭を撫でた




「君がね、我慢するトコ見たかったんだ」



「……サイテー。」



「ごめんね、泣かないで?」


「泣いて、ないし」



「嘘つきだね、リョーマは。」





初めて呼ばれた名前。

顔をあげると彼は綺麗な笑顔を浮かべていた




「そんな悪い子にはお仕置きが必要だ」




そう言って、俺の唇に彼の唇が重なった。























キスして名を呼び抱きしめて


(Sな王子様にお願いするの)






























*アトガキ*


なんとなく幸リョの気分だったので。
王子様は焦らされるのが苦手!



10、11、26

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