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box
White(幸仁)



白は嫌なものを連想させる



白い天井、

白い壁、

白いシーツ、

白いベッド、


俺の、白い腕。



白は、嫌いだ。





























「幸村、」



「…仁王、どうしたんだい?こんなトコに」



「それは俺の台詞じゃ。
なんで幸村なんかが屋上におるんじゃ」



「幸村なんかが、とは酷いなぁ」



「はぁ。別にええけど」





そう言って彼はズボンのポケットからシャボン玉の容器とストローを取り出した




「あれ?なんでストロー?」


「もともと一緒に付いてたヤツ無くしたんぜよ
だからその代わりじゃ」





ふーっとストローを吹くとシャボン玉が飛んで行く


そんな彼の後ろ姿を見てふと思いついた。





「なぁ仁王はさ、白って好き?」



「なんじゃ唐突に」



「いや、仁王の髪は白いなぁって思ってさ」



「…別に好きでも嫌いでもなか」



「…そっか」





少し素っ気ない返事に一言返事をして目を閉じた





「なぁ仁王」



「なんじゃ」



「俺さ、」



「うん」



「白、嫌い」



「…そ。」



「でも、仁王の髪は嫌いじゃないから」



「……」



「だから、」





目を開けて仁王の顔見る





「そんな、悲しそうな顔しないで?」



「……しとらん」



「してる。」



「………しとらん」



「してるってば。」





仁王に近付いて彼の頬を両手で挟むようにして触れる

おでことおでこをとん、と合わせた


それだけじゃ足りなくて、仁王を抱きしめた





「幸村、シャボン玉の液、制服に付く、」



「別にいいよ」



「俺が嫌じゃ。離れて」



「やだ」



「…わがまま」




そう言って仁王はシャボン玉の容器とストローを片手でポイ、と放り投げた




「ポイ捨て禁止」



「うるさい」




そう言いつつも俺の背中に腕を回して来る辺り、仁王もまんざらじゃなさそうだ



「仁王、好き」



「俺も」



「仁王の顔も、性格も、」



「うん」



「この白い、髪も。」
































君のだから、


(好きになれた。)





























*アトガキ*


シリアスだね^^;
あんまりにも暗いのは苦手だけどこのくらいなら平気ー。
幸仁は不安定なのがいい(笑)


10、11、16

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