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さくらんぼ(千光)








今、俺は千歳先輩と甘味所に来ている





「じゃあ俺はクリームあんみつで」



「んー…黒ごまプリンの抹茶アイス乗せで」



「かしこまりました」





俺が甘いクリームあんみつ頼んだのに千歳先輩はちょっと苦そうな抹茶アイスと黒ごまプリン




(なんか大人やなぁ)




「財前はてっきりぜんざい頼むのかと思ってたばい」


「ここのクリームあんみつ結構有名なんで…食べてみようかな、と」






俺がこうやって千歳先輩と甘味所に来ているのには理由がある


最初は白石部長と謙也さんも約束しとったんやけど、今日は2人の記念日だったらしくドタキャン


そして知らせが来た時にはもう俺も千歳先輩も待ち合わせ場所に来ていたので2人でくる事になったのだ


(あのバカップルめ…)





別にあの2人が男同士で付き合ってようと何も思わない

一応、応援とかしてるつもりや


(もともと恋愛に興味ないし)






「お待たせしました。
クリームあんみつと黒ごまプリンの抹茶アイス乗せです」



「あ、さくらんぼたい」



「ん?ぁ、ほんまや」





クリームの上にちょこん、と可愛らしく乗るさくらんぼ




「ん…美味い」




やっぱり甘い物は美味しい



「千歳先輩は甘い物、好きなんすか?」



「うーん、疲れた時に食べるくらいであんまり好きってわけじゃなか」



「そうっすか」



「……」



「……」





(会話が無い…)





気まずくなってヤケになりさくらんぼを口の中にほうり込んだ





「ばってん、」



「ふぁい?」





話しかけられたと思ったら口と口がくっついた


周りからキャーキャーと女の子の声がする


驚きで動けずにいると生暖かい物が口の中に入ってきた



(なん、や?何が起きて…)


そのまま口の中なさくらんぼが奪われてようやく口同士が離れた





「さくらんぼは甘酸っぱいけん、嫌いじゃなかとよ」



千歳先輩はニッコリと笑った




「……は、?え?なにしたんすか」



「何って財前からさくらんぼ貰っただけたい」




さくらんぼ…
俺が、食べてたさくらんぼ?



き、す…されたん?





「なっ、…何するんすか!
俺ら別に恋人でもなんでもないやないですか!!」




ようやく状況が掴めて俺は千歳先輩に言った




「じゃあ、なったらよかよ」


「は?」





















恋人に。

(これが俺らのはじまり)
































*アトガキ*


初、千光!!
はたして需要はあるのか…!!
でもさくらんぼネタ書けたから満足o(><)o


千歳は光の事、前から好きだったんだよ。きっと。



10、10、17

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あきゅろす。
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